マツダ、小型乗用車の欧州生産拠点を決定−フォード バレンシア工場(スペイン)− |
マツダは欧州向け小型車Bカーの生産拠点をスペイン、バレンシア近郊アルムサフェス市にあるフォードのバレンシア工場とすることを決定した。生産は2003年初頭から開始する。 この決定により、マツダは欧州市場向けにBカーを当面年間40,000台生産し、為替変動に強い経営体質に改善する。
バレンシア工場はバレンシア市の南約20kmにあり、販売が好調なフォード「フォーカス」と「Ka」を生産している。マツダの発表と同時に、フォードもバレンシア工場での次世代「フィエスタ」の生産計画を発表した。 マツダのフィールズ社長は「バレンシア工場及びその従業員は、1つの工場で2車種の高品質な商品を効率よく混流生産している。この生産効率のよさと高品質の車づくりがマツダ車の生産拠点としてバレンシア工場を選択する決め手となった。この決定はマツダ、フォード双方にとってメリットのあるものである」と述べた。また「この工場はコスト効率のよい生産拠点であり、為替の変動にも対応できる。フォードにとってもマツダ車の生産を加えることにより工場の稼働率を上げることができる」と付け加えた。 フィールズ社長はマツダとフォードの共同生産について更なる可能性を示唆した。「フォードとのパートナーシップにより、マツダ車をフォードの工場で生産したり、フォード車をマツダの工場で生産するなど両社にとって戦略的な選択肢が増えることになる」と述べた。「今後も引き続きお客様が両ブランドに期待している独自性を保ちながら、ビジネス効率を高めて行く」と続けた。 またフィールズ社長は昨年12月に、丸本明取締役(43歳)を欧州開発・生産担当および欧州R&D事務所長に任命している。丸本氏は、それまで本社で商品品質本部長として品質管理を担当していたが、現在は欧州で2003年の生産開始に向けての準備を行うとともにマツダ車の品質確保に責任を負っている。 なおバレンシア工場は、隣接したサプライヤーパークによりモジュール生産や近代的な部品供給システムの活用が可能であり、マツダ車を効率よく生産するためのサポート体制が整っている。バレンシア工場の従業員数は約7,100名、サプライヤーパーク内にあるサプライヤーの従業員を含めた工場全体の従業員数は9,700人強である。
|