マツダ(株)は、新型ミッドサイズカー「マツダアテンザ(MAZDA ATENZA)」を本日発表した。
ボディタイプは3タイプで、5ドアの「SPORT」(スポーツ)と4ドアの「SEDAN」(セダン)は本日より、またステーションワゴンの「SPORT WAGON」(スポーツワゴン)は6月24日より、全国のマツダ系、マツダアンフィニ系販売店を通じて販売する。
アテンザはマツダの新しいブランドメッセージ「Zoom-Zoom(ズーム・ズーム:子供の時に感じた動くことへの感動)」を象徴する新型車であり、卓越した運動性能を基本に、デザイン、パッケージング、クラフトマンシップ、安全・環境性能に至るすべての領域で、世界のミディアムクラスにおける新しい世界基準を目指している。
アテンザはダイナミック領域を中心にマツダのブランドDNAを100%体現させるという今までとは全く異なる新しいコンセプトで開発した。そのため、プラットフォームからエンジンまで新開発を行なった。
車名のアテンザはイタリア語の「attenzione:アテンツィオーネ(注目・配慮)」からの造語で、「細部まで商品力の高い、注目に値する製品である」という意味を込めている。
海外市場には「Mazda6」の車名で導入する。
国内の月間販売計画は2,500台である。
マツダアテンザ SPORT 23S
■アテンザの開発にあたっては、以下の5つのテーマを設定した。
(1) |
他のどんな車とも似ていない、個性的で魅力的なデザインであること。 |
(2) |
マツダの伝統である運動性能と技術革新に対するこだわりを継承・発展させ、ヨーロッパの代表的なミディアムクラスに並び、あるいは上回るダイナミック性能を実現すること。 |
(3) |
世界中の顧客の様々な体格、好み、使い方に適応する革新的なパッケージングを実現すること。 |
(4) |
このクラスの規範となる質感と静粛性を備えること。 |
(5) |
最新の安全性、環境性能を備えること。 |
■アテンザの概要は以下のとおり。
1.個性的で魅力的なデザイン
○ |
エクステリアデザイン
エクステリアデザインはアテンザのデザインテーマ「アスレティック」を「五感に訴える洗練された動き」と定義し、それにのっとって動的にバランスの取れた強健なデザインを実現した。
ボディタイプ毎のエクステリアデザインの特徴は以下のとおり。
・ |
SPORT(5ドア):アスリートをイメージした躍動感あふれるデザイン |
・ |
SEDAN(4ドア):エレガントでクオリティの高いデザイン |
・ |
SPORT WAGON(ステーションワゴン):スポーティかつ洗練されたデザイン |
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○ |
インテリアデザイン:新鮮で広々とした革新的なデザイン
空間構成と機能レイアウトを最適化することによって新鮮で広々としたインテリアを実現した。 |
2.卓越した運動性能
○ |
新開発プラットフォームは、極めて高い剛性の車体と新設計のフロント・リアサスペンションを組み合わせることによって、ダイナミックな性能を望むドライバーを満足させる一方で、長距離ドライブでも快適な乗り心地を実現した。
・ |
新開発のハイマウント・ダブルウィッシュボーン・フロントサスペンション及びE型マルチリンクリアサスペンション、正確で剛性感のあるステアリング操作感、そしてしっかりしたブレーキ。これらが、新しいパワートレイン・テクノロジーによって統合され、このアテンザシリーズの中核をなしている。 |
・ |
2000DOHCと2300DOHCからなる新開発の軽量高剛性なアルミ製直列4気筒エンジン<MZR>はマツダがフォードグループの中で開発をリードして、新規に開発した。グループの中で将来、年間150万基が生産されるグローバルエンジンである。 |
・ |
2300DOHC<MZR>エンジンは、連続位相可変バルブタイミング機構(S-VT:Sequential Valve Timing)、樹脂製吸気マニホールドに内蔵した可変慣性過給システム(VIS:Variable Induction System)、可変吸気ダクト付エアクリーナー、4-2-1エグゾーストシステム、ツインサイレンサー、触媒のフロア下配置に加えタンブルスワールコントロールバルブ(TSCV)、2重管構造の排気マニホールドなどにより、優れた動力性能と低燃費・低エミッションを実現している。 |
・ |
2000DOHC<MZR>エンジンはレギュラーガソリン仕様で経済性が高く、優れた実用性能と排出ガス性能を実現している。特にSPORTモデルは2300エンジン搭載車と同様のツインサイレンサーを装備し、シングルサイレンサー採用のSEDAN、及びSPORT
WAGONに対して4%の出力向上を達成している。 |
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直4 2300DOHC<MZR> |
直4 2000DOHC<MZR> |
総排気量 |
2,260cc |
1,998cc |
最高出力(NET) |
131kW(178PS)/6,500rpm |
110kW(150PS)/6,000rpm [SPORT]
106kW(144PS)/6,000rpm [SEDAN/SPORT WAGON] |
最大トルク(NET) |
215N・m(21.9kg-m)/4,000rpm |
182N・m(18.6kg-m)/4,500rpm |
3.革新的なパッケージの実現
○ |
様々な体格の人の着座姿勢を詳細に調査するなど、ターゲットユーザーに対するかつてない規模でのリサーチと人間工学的分析、新開発プラットフォームによるゼロからの空間設計により新しいグローバルスタンダード空間を実現した。 |
○ |
クラストップのシート&ステアリングの調整量を備える等により、様々な体格、好みに応えるドライビングポジションを実現。 |
○ |
「抜群の機能性」を代表する世界初のワンタッチ式リアシートフルフラット可倒システム「KARAKURIフォールド」の採用。(SPORT及びSPORT WAGONに標準装備)
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○ |
実際に使う立場に立って考えられた、充実した小物収納スペース。 |
4.クラフトマンシップ
○ |
厳しいクラフトマンシップ基準の設定により、操作感、操作音及び各部の隙一つ一つをボディからインテリアのスイッチに至るまでこだわった徹底的な「造り込み」を行ない、精緻な仕上がり品質を実現した。例えば、ヘッドランプユニットとフロントバンパーやドア周りの隙間の均一化及び極小化等。 |
○ |
人間工学的計測や分析手法を用いて「機能美」を追求。ホールド性が高く、疲れの少ない快適なシート、大型メーターやインフォメーションディスプレイを採用した操作性や視認性に優れたコクピットを実現。 |
5.先進の安全性と環境への配慮
○ |
パッシブセーフティ面では、最新のデュアルステージ・フロントエアバッグ、新開発SRSカーテンエアバッグ及び高剛性・安全ボディ「MAGMA」*1のトリプルH構造によって、高度な乗員保護性能を確保している。これらは主要市場における衝突安全性評価プログラムにおいて最高レベルの評価を得られることを目標にした。さらにダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)をはじめとするアクティブセーフティ面でも、様々な安全性能を実現している。 |
○ |
最新のパワートレインにより以下のような低燃費・低エミッションを実現している。
2000DOHC及び2300DOHC<MZR>エンジン搭載車ともに、国土交通省の「優—低排出ガス(平成12年基準排出ガス50%低減レベル)」認定を取得。また、2000DOHC<MZR>エンジン搭載車は、2010年新燃費基準も達成しており、グリーン税制の優遇措置*2を受けることができる。 |
*1 |
「MAGMA」:Mazda Geometric Motion Absorption(マツダの全方向衝撃吸収構造ボディー)
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*2 |
2003年3月31日までの新規登録車について、自動車取得税減税(自家用車の場合15,000円の軽減)、自動車税減税(「優—低排出ガス車」の場合登録翌年度から2年間25%軽減)が適用される。
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■車両本体希望小売価格は以下のとおり。(消費税を含まず/単位:千円)
ボディタイプ |
エンジン |
変速機 |
グレード |
全国希望小売価格 |
SPORT
<スポーツ>
(5ドア) |
直4 2000DOHC
<MZR> |
EC-AT |
20F |
2,000 |
直4 2300DOHC
<MZR> |
アクティブマチック |
23C |
2,100 |
23S |
2,300 |
SEDAN
<セダン>
(4ドア) |
直4 2000DOHC
<MZR> |
EC-AT |
20F |
1,800 |
20C |
2,000 |
直4 2300DOHC
<MZR> |
アクティブマチック |
23E |
2,100 |
23Eラグジュアリー
パッケージ |
2,360 |
SPORT WAGON
<スポーツワゴン>
(ステーションワゴン) |
直4 2000DOHC
<MZR> |
EC-AT |
20F |
2,000 |
直4 2300DOHC
<MZR> |
アクティブマチック |
23C |
2,100 |
23S |
2,300 |
※ 駆動方式は全てFF。
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