ニュースリリース

 

2019/04/18

クルマ・技術

2018年度日本機械学会賞受賞について

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マツダ株式会社(以下、マツダ)の研究者3名がHCCIエンジン*1の制御シミュレーション技術に関する論文(東京大学大学院の3名との共著)において、一般社団法人日本機械学会より、2018年度日本機械学会賞(論文)*2を受賞しました。表彰式は4月18日(木)、明治記念館(東京都港区元赤坂)にて開催されます。

日本機械学会賞は、一般社団法人日本機械学会により、「日本の機械工学・工業の発展を奨励する」ことを目的として1958年に設けられ、毎年、優秀な論文や技術などが表彰されています。マツダ社員が日本機械学会賞を受賞するのは通算12回目で、論文についての受賞は、今回が初めてとなります*3

高効率、低公害なHCCIエンジンは、ノッキングあるいは失火が生じやすく、その実用化には安定したHCCI燃焼制御を実現しなくてはなりません。しかしながら、HCCI燃焼は、従来の燃焼方式と比較して、運転条件変化に敏感に反応するため、さまざまな運転条件下で燃焼を緻密に制御しなければならないことが、実用化へ向けての大きな課題でした。
 今回、論文賞を受賞した研究では、まず従来の実験に基づく制御設計に代え、可能な限り物理法則に基づいた計算負荷の低い制御モデルを構築し、そのモデルを元に制御器を設計しました。この制御器によるシミュレーションを実施し、モデルを用いた燃焼制御の有効性を証明しました。今回の受賞に当たり、従来困難であった過渡的な運転条件変化に対して安定したHCCI燃焼の実現に成功したことと、モデル構築によりエンジン燃焼と制御工学を結びつけ、今後さまざまな制御理論を適用できる環境を構築した功績が評価されました。

■日本機械学会賞(論文) (※所属は推薦・申請時のもの)

受賞対象: 離散化モデルを用いたHCCIエンジンの制御シミュレーション
受賞者: 林 卓哉(はやし たくや) 東京大学大学院 大学院生
山﨑 由大(やまさき ゆうだい) 東京大学大学院 准教授
金子 成彦(かねこ しげひこ) 東京大学大学院 教授
疋田 孝幸(ひきた たかゆき) マツダ株式会社 パワートレイン技術開発部
水野 沙織(みずの さおり) マツダ株式会社 パワートレイン技術開発部
藤井 拓磨(ふじい たくま) マツダ株式会社 パワートレイン技術開発部

マツダは、クルマ本来の魅力である「走る歓び」によって、美しい「地球」と心豊かな「人」・「社会」を実現し、人の心を元気にすることを目指しています。安全・安心で「走る歓び」にあふれたカーライフを通じて、お客さまの人生をより豊かにし、お客さまとの間に特別な絆を持ったブランドになることを目指してまいります。

  • *1 HCCIエンジン
     HCCI(Homogeneous Charge Compression Ignition:予混合圧縮着火)とは、エンジンの着火までに燃料と空気を十分に混合し、圧縮自着火させる燃焼方式です。従来のガソリンエンジンに比べて低温で燃焼させるため有害な窒素酸化物やススがほとんど発生せず、高い熱効率により優れた燃費性能と大幅なCO2削減効果が実現できる究極のエンジン燃焼方式として実用化が期待されています。
  • *2 日本機械学会賞(論文)
     原則として、過去3ヵ年(2015年6月以降、2018年5月末まで)に発行された日本機械学会学術誌に直接投稿され掲載された単一の論文を対象に、①独創性 ②学問的または技術的な発展性 ③機械工学または広く産業社会への貢献度の3つの評価項目で、審査を行い、優秀な論文を表彰するものです。
    (詳細は、こちらをご覧ください。https://www.jsme.or.jp/event_project/award/jsme-award/application2018/
  • *3 マツダ調べ