ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30
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マツダ技報 2012 No.30
No.30(2012)マツダ技報(1)扱いやすいワイドボデーと伸びやかな室内空間ひと目でSUVとわかるワイドなボデーでありながら,最小回転半径は5.5m。更に,優れた前方視界などによって,ボデーサイズを感じさせない取り回しのしやすさを実現している。室内空間は,お客様が外界から遮断されたスペースで運転に意識を集中でき,心を落ち着かせることのできる空間の実現に注力。開放感のあるヘッドスペースや,足を伸ばして寛げる後席のレッグスペース,ゆとりの室内幅など,長距離移動でも疲れにくく,大人4人が快適に過ごせる伸びやかさを確保した。(2)こだわりを注ぎ込んだ優れた乗降性ヒップポイントを前席・後席ともに高めに設定し,少し立ち気味のポジションとすることで,乗降時に乗員の腰や足がスムーズに動かせることを目指した。また,乗降時にふくらはぎがボデーに当たりにくいようにサイドシルの張り出しを少なくするとともに,ドアでサイドシルを覆う構造とすることで,水ハネなどの付着が少なくなり,乗降時の衣服の汚れを防ぐようにした。(3)大容量かつ使い勝手に優れたラゲッジスペーススタイリッシュな外観からは想像できない大容量のラゲッジスペースを実現。定員乗車時には,ゴルフバッグ4個を積み込める500L(DIN方式)。リアシートをすべて倒せば,1,620L(DIN方式)のフラットなスペースが広がる。また,フロア下には全車にサブトランクを標準装備した。更にリアゲート開口部は,ピンジョイントタイプのステーダンパを採用し大きな四角い開口を実現。ぎりぎり収納できないと思われていた多種の組み立て家具などの収納もスムーズに行うことができる。加えて,以下に示すマツダならではの「カラクリ機構」を採用することで,日常における使い勝手を大幅に高めた。●4:2:4分割可倒式シートバック&カラクリフォールド後席のシートは,フルフラットを実現するためSバネ方式を採用してダイブダウンのスペースを確保。荷室側に設定したリモコンレバーの操作で後席シートバックとクッションを連動して沈み込ませることで,広くフラットなフロアを実現した。また,中央席のみをリモコンレバーで独立して倒すことができるため,後席に大人2名がゆったりと座っていても,またはチャイルドシートを2脚装着していても,長い荷物を積み込むことを可能とした。●カラクリトノカバーリアゲートの開閉に連動してトノカバーを上下に動かすことで,荷物の出し入れのたびにトノカバーを動かす手間を省いた。モータなどを使わないシンプルな構造のため,簡単に取り外しができ,使わない時はサブトランクへ収納することができる。また,トノカバーの一部をネット状にすることで,リアゲートを開けて荷室側で作業しながらリアシートの乗員とコミュニケーションを取ることもできる。キーバリュー4.永くつきあう歓び:いつまでも,心置きなくクルマ本来の楽しさを享受できる,先進の環境安全技術CX-5では,マツダ車に相応しい走る歓びと,永くつきあえる優れた環境安全性能を同時に提供するため,SKYACTIV TECHNOLOGYを全面的に採用した。新世代クリーンディーゼルエンジンSKYACTIV-D 2.2と高効率直噴ガソリンエンジンSKYACTIV-G 2.0。ともに,高効率6速オートマチックトランスミッションSKYACTIV-DRIVEと組み合わせ,力強い走りと優れた燃費性能を両立。加えて,「安心感・信頼感に裏打ちされたクルマで,走る歓びを支える」という,マツダの安全思想の実現に向けて,SKYACTIV-CHASSISをベースにアクティブセーフティの基本となる優れた操縦安定性の造り込みに注力した。更に,ドライバの安全確認や危険認知をサポートする多くの先進技術を採用するとともに,パッシブセーフティでは,新世代の軽量高剛性ボデーSKYACTIV-BODYを導入し,世界最高水準の衝突安全性能を目指した。(1)走る歓びと優れた環境性能を両立するパワートレイン●新世代クリーンディーゼルエンジンSKYACTIV-D 2.2ディーゼルエンジンの,汚い,うるさい,走らないというネガティブイメージの払拭に取り組んだ。世界一の低圧縮比14.0の実現に加え,多段噴射燃焼,回転系部品の軽量化等によって,クリーンかつ静かでありながら,4.0LV8ガソリンエンジン並みの力強いトルクを発生し,意のままに走るディーゼルエンジンを実現した。燃費はすべてのSUVの中でトップの燃費性能18.6km/L(2WD車JC08モード燃費)を達成。また,NOxやPMの排出量を飛躍的に低減して,高価な後処理システムを搭載することなく日本のポスト新長期規制や欧州のEURO6に適合,求めやすい価格設定にも貢献した。●高効率直噴ガソリンエンジンSKYACTIV-G 2.0量産ガソリンエンジンで世界一となる高圧縮比14.0(欧州ハイオク仕様、日本やアメリカ等のレギュラー仕様は13.0)を実現するため、4-2-1排気システムを新採用。より高次元での燃費性能とトルクの両立を実現した。街中から高速道路まで,様々なシーンを爽快に楽しめる走行性能と,クラストップレベルの燃費性能16.0km/L(2WD車JC08モード燃費)を実現している。●高効率6速AT SKYACTIV-DRIVE発進のしやすさに定評のあるステップAT,スムーズな変速が特徴の無段変速機(CVT),低燃費でダイレクト感の高いデュアルクラッチトランスミッション(DCT),これらの利点をすべて備えた,理想的なオートマチックトランスミッションを追求した。ロックアップ領域の大幅な拡―91―