ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30
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マツダ技報 2012 No.30
マツダ技報No.30(2012)Low Speed High SpeedFig.17 Concept of Winding ChangeFig.15 EMC TestTorqueHigh Torque/Low SpeedHigh Torque/High Speed4.主要コンポーネント4.1バッテリパックセル単体に18650型のリチウムイオン電池(Fig.16)を採用した。このセルを並列・直列に接続してモジュール化し,バッテリコントロールユニット,電装品等も含め,冷却性能も考慮した最適な配置にすることで,信頼性と高エネルギ密度を両立したコンパクトな駆動用バッテリパックを実現した。これにより,容量20kWhのバッテリをフロア下に配置することが可能になった。TorqueMotor SpeedLow Torque/High SpeedMotor SpeedConventional IPM MotorTorqueMotor SpeedElectric Winding ChangeIPM MotorFig.18 Torque-Speed CharacteristicFig.19 MotorFig.20 InverterFig.16 18650 Battery Cell4.2電子式巻線切り替えモータプレマシーハイドロジェンREハイブリッドで採用した電子式巻線切り替えモータを進化させた新開発のモータを採用した(1)。電子式巻線切り替えモータは,Fig.17に示すように,回転数に応じて,巻線を切り替えることにより,通常のモータでは,低回転時の力強さと高回転時の伸び感のどちらか一方の特性しか持ち得ないのに対して,巻線切り替えモータでは,一つのモータで低回転時の力強さと高回転時の伸び感を両立することが可能になる(Fig.18)。その結果,同サイズであれば,通常のモータに比べて高回転/高トルク化が可能になる。Fig.19にモータの外観を示す。4.3インバータ駆動用バッテリからの直流電圧を交流に変換,走行に必要な電力をモータに供給する。減速回生時には,モータで発電した交流電流を直流に変換し,駆動用バッテリに蓄電する(Fig.20)。4.4 DC-DCコンバータ/車載充電器12Vバッテリの充電,オーディオ,灯火等12Vで動作する電装品に電力を供給する。普通充電用の車載充電器と一体構造となっている。5.おわりにデミオEVは,EV化に伴い,動力性能,ハンドリング,静粛性,乗り心地のすべての領域を新開発し,EVとして独特の“Zoom-Zoom”な走り感を実現した。また,バッテリをメインとする電気駆動ユニットの軽量化,シンプルかつ高効率な減速回生システムの採用等により,JC08モードで一充電当たりの走行距離200km(社内測定値)を実現した。更に,バッテリパックの小型・高密度化により,ベース車と同等のスペースユーティリティを確保,EVとして―118―