ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30
- ページ
- 132/264
このページは マツダ技報 2012 No.30 の電子ブックに掲載されている132ページの概要です。
10秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは マツダ技報 2012 No.30 の電子ブックに掲載されている132ページの概要です。
10秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
マツダ技報 2012 No.30
No.30(2012)マツダ技報iv200A/1divCurrent disturbed 200A/1div Current reformediv0w0wuuWinding changed500us/1divWinding changed500us/1divttFig.7 Disturbed 3-Phase AC of MotorFig.9 Reformed 3-Phase AC of Motor(2)トルクショックや過大電流への対応トルクショックや過大電流の原因であるq軸電流(iq)のオーバシュートをなくすため,最適な指令値の立ち上げ特性を設計した。制御ループの回路定数と実際の巻線状態の乖離是正は構造上困難であるため,制御ループの過大な電流指令値(iqreference)に対する対策を講じることにした。当初,巻線切り替え指令(Controller command)と同時に電流指令値を一気に引き上げていたものを複数ステップに分けて段階的に引き上げる制御を開発した(Fig.8)。Fig.9に対策後の改善された波形を示す。上記は低速巻線から高速巻線への遷移に対する制御であるが,逆方向の高速巻線から低速巻線への遷移においても過大電流指令によるトルクショックが発生するため同様の制御を織り込んでいる。3.2巻線切り替え時の弱め磁束制御最適化(1)電流位相ずれによるトルクショックEVでは駆動用バッテリが低SOC(State of Charge)状態になるとそれに伴ってバッテリ出力電圧が低下する。そのため低速巻線から高速巻線に切り替わった直後でも,ある電圧以下では弱め磁束制御を行う必要性がある。切り替え指令と同時に回路定数(Ld,Lq,R,Ke)が低速巻線から高速巻線に切り替わるため,モータ電流も瞬時にステップ状に切り替わる必要があるが,回路定数の変化に追従しないと電流位相ずれを起こす。このように位相ずれにより過渡的に電流が変化した場合,モータに対して余分な電流が流れたことになり,この乖離が原因で巻線切り替えのタイミングで不要なトルクショックが発生する。そのバッテリ電圧が低い状態での低速巻線から高速巻線への切り替え時のモータ電流波形を示す(Fig.10)。Controller commandLowHigh200A/1divCurrent delayingController parameterLowHighiWinding stateLowHigh0iq reference100%iq feed back0%100%0% 1 2 3Control cycleFig.8 Taking Countermeasure Against Deference on theControl200ms/1divWinding changedtFig.10 Motor Current Before Turning the Flux-WeakeningOffset Block―123―