ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30
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マツダ技報 2012 No.30
マツダ技報No.30(2012)Cross-BeamsOffset frontal CrashFig.4 The Cross-Beams on Front Side FramesHarness Survival spaceLateral CrashFig.5 Survival Space for High Voltage Cables4.4衝突時の高電圧安全評価デミオEVの開発過程では衝突時の高電圧部品の保護に関する徹底した評価を行っている。本章では例を挙げて紹介する。(1) CAEを用いた衝突安全評価Fig.6に示すように市場の事故を模擬したさまざまな衝突形態でCAE評価を実施し,高電圧バッテリやモータ,インバータ,高電圧ハーネスなどの高電圧部品に対する安全評価を行った。特に高電圧ハーネスは,衝突時の車体変形による挟まりやエッジ干渉が発生すると,絶縁抵抗の低下や活電部が露出し感電につながるリスクが高い部品であるため,CAE上でもハーネスの挙動や潰れが再現できる詳細なモデルを作成し衝突中の挙動を解析して配置を決定した。また,評価モードは従来の乗員保護の観点で実施しているモードに加えて,高電圧部品のレイアウトを踏まえて損傷を被りやすい衝突形態を選択し追加評価を行った。更に,追加のモードでは,エアバッグセンサ判定による高電圧遮断が作動することを評価している。Rear-end CrashFig. 6 CAE Evaluation in Various Crash Modes(2)実車衝突試験での衝突安全評価Fig.7に示すように市場の事故を代表する衝突形態で実車による試験を実施し,高電圧バッテリやモータ,インバータ,高電圧ハーネスなどの個別部品ごとに損傷の有無と導通抵抗値の計測,絶縁抵抗値の計測を行い,「直接接触からの保護」,「間接接触からの保護」,「絶縁抵抗の保持」の観点で高電圧保護性能が確保されていることを確認している。また,乗員保護性能についても評価を行い,前面衝突,オフセット前面衝突,側面衝突の各衝突モードでデミオEVはベース車のデミオ(ガソリン燃料車)と同等の性能を有していることを確認している。―138―