ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30

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マツダ技報 2012 No.30

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概要

マツダ技報 2012 No.30

マツダ技報No.30(2012)Table 1 Mazda’s Safety Technologies4.具体的な安全技術の商品導入また,夜間走行時のドライバの視覚・認知能力を拡大する技術として,ハンドル操舵に応じて前照灯を進行方向に向ける4.1市場導入技術の全体像と進化ロードマップアダプティブフロントライティングシステム(AFS)や,前方前述の考え方に基づき,マツダでは,事故防止技術の開発走行車両や対向車を直射しないように配慮しながら可能な限りや,衝突安全性能開発などの安全性能向上のための研究開発視認できる範囲を広げるハイビームコントロール(HBC)なに取り組み,より安全なクルマづくりを行っているどの技術を市場導入している。目視困難な暗闇を可視化するナイトビジョン(暗視装置)は2012年現在,高価であるが,上述のような照明技術の工夫によって安価に提供できることで,安全対策の普及を目指していくことが可能になると考えている。(4)。こうした安全技術の性質を「事故を未然に防止する技術(アクティブセーフティ技術)」から「事故のリスク/被害を軽減する技術(プリクラッシュセーフティ技術)」,「万が一の事故の被害を軽減する技術(パッシブセーフティ技術)」に分他にも,ドライバの運転環境を整えることも事故につなが類し取り組みの全体像を体系的に整理したのが,Table 1でるリスクの発生を防ぐことになる。快適な運転視界を確保すある。ることで安全な運転をサポートするため,Aピラーを一般的4.2事故を未然に防止する技術な車両よりも後ろ側にレイアウトすることで,交差点での右Table 1の「事故を未然に防止する技術(アクティブセー左折時などに歩行者がピラーに隠れることを防ぎ,斜め前方フティ技術)」は,ドライバの危険回避や危険の認知をサポが確認しやすいよう設計した。更に,Aピラーとドアミラーートする技術が中心であり,その技術の1つに,リアビークの間に十分な隙間を設け,運転席側・助手席側ともに横断歩ルモニタリングシステム(RVM)がある。このシステムは,道を歩行中の子どもも視認しやすくし,安全な運転をサポー運転進行方向に意識を集中しているドライバに対して,後方トしている(Fig.7)。こうした構造的な対策技術も,広くおから接近中の車両や,車線移行する際に接触危険性のある後客様に提供可能な地道かつ重要な「事故を未然に防止する」側方の車両への知覚を高めるシステムである。あたかも,ド技術である。ライバに対して,直接見えないリスクの気配を感じ取れるように支援する技術である。―148―