ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30

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マツダ技報 2012 No.30

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概要

マツダ技報 2012 No.30

マツダ技報No.30(2012)(1) Constant Speed (2) Deceleration (3) Lost⇒AccelerationFig.1 Typical State of MRCCFig.3 Millimeter Wave RadarMillimeterWave3.システム構成SBS/MRCCシステム構成をFig.2に示す。各ECU間はCAN(Control Area Network:車載LAN)によりつながれており,システム全体としてECU間でやり取りする制御信号を相互に監視するフェイルセーフ機能を有している。3.2 SBS/MRCC ECUミリ波レーダから送られてきた複数の物体情報(距離,相対速度,横位置),及びヨーレートセンサを用いた自車進行路の推定結果から,追従すべき先行車や衝突対象を抽出する。SBS制御では,先行車や自車の情報を基に衝突の可能性を予測し,警報や制動の指示を行う。MRCC制御では,ドライバが設定した車間段階,先行車との車間距離と相対速度から,目標となる加減速度を算出し,アクチュエータとなるエンジンやブレーキをコントロールすることで,走行シーンに適した車両制御を行う。3.3 PCM(エンジン)ECUPCM ECUに対しては,車両として実現したい要求加減速度をSBS/MRCC ECUから出力し,PCM ECU自身で駆動力と制動力の最適な配分を行うことで,回生制御やトランスミッションなどの駆動デバイスの変化にも対応できる構成とした。3.4 DSC(ブレーキ)ECU通常のDSC制御(Dynamic Stability Control)に加え,SBS/MRCC ECUやPCM ECUからの制動指示に従い,要求減速度となるようにフィードバック制御を行う機能を追加した。3.5メータメータ内でのシステムの作動状態や警報のための表示装置として,視認性に優れ,様々な情報を適宜表示可能なマルチディスプレイ(Fig.4)を装備した。このディスプレイとメータのチャイムによって,運転者に対してシステムの作動限界や衝突の可能性を警報する。Fig.2 System Configuration3.1ミリ波レーダマツダエンブレム後方に設置し,前方の車両や障害物の状態を検出する(Fig.3)。ミリ波(76-77GHz帯)を車両前方に照射し前方車両や障害物に反射した電波を受信し,ドップラー効果を利用して障害物との相対速度/距離および横位置を測定する。ミリ波レーダでは,カメラやレーザレーダに比べて,悪天候(雨・霧・雪など)時の障害物の検出性能が低下しにくい特徴があり,信頼性が高い。Fig.4 Multi Display―162―