ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30
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マツダ技報 2012 No.30
No.30(2012)マツダ技報(5)各国市場環境への対応(ロバスト性向上)本システムは,日本国内の他に,欧米各国へ展開するため,それぞれ異なる市場環境でのヘッドライト・テールライトの識別性能向上を進める必要があった。例えば,欧州では本システムの効果を発揮する郊外路には街灯が少なく,反射率の低いリフレクタが多いことから,誤識別による不要なハイビーム/ロービームの切り替えをしてしまうことは少なかった。一方,米国や日本では,路側のリフレクタや路面に埋め込まれたキャッツアイや,街灯,自発光するタイプのリフレクタや,一般的にみられる赤色や白色ではなく,緑色に反射タイプのリフレクタ(Fig.10)など,ヘッドライト・テールライトの誤識別よる不要なハイビーム/ロービームの切り替えをしてしまう傾向にあった。そこでマツダは,日本国内はもとより,各主要拠点の欧米を中心に膨大な夜間走行中の学習データを収集し,アルゴリズムに反映することで街灯などの自発光物やリフレクタなどの反射物に対する識別のロバスト性を向上することができた。(4) K.Kozak et al.: Evaluation of Lane DepartureWarnings for Drowsy Drivers, Proceedings of theHUMAN FACTORS AND ERGONOMICS SOCIETY50th ANNUAL MEETING, pp.2400-2404(2006)(5)ランブルストリップス整備ガイドライン(案),(独)土木研究所寒冷地研究所(2008)(6)茨城県警察本部交通企画課:ライト切り替えによる交通事故防止(平成23年度中),交通安全かわら版号外(2012)(7) M.L.Mefford et al.: Real-World use of High-BeamHeadlamps, UMTRI-2006-11(2006)■著者■Green Reflector内海将司原田司遠野安広Fig.10 Unique Reflectors4.おわりに今回開発したLDWS,HBCにより,お客様の単独衝突事故や夜間歩行者事故を未然に防止できるとともに,夜間のハイビーム切り替え負担低減による夜間視界の向上へ寄与できると確信している。今後は,画像認識技術を活用した追突警報システムや,夜間視界のさらなる向上するシステムなど,より安全/利便性/快適性を向上させたシステムへの拡張を図っていきたい。参考文献(1)警視庁交通局:交通事故統計(平成24年4月末),(2012)(2) (財)交通事故総合分析センター:イタルダインフォメーション,UMTRI-2006-11(2006)(3) (財)交通事故総合分析センター:自動車における車線逸脱の要因分析,H22年度自主研究H22-04(2010)―169―