ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30
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マツダ技報 2012 No.30
マツダ技報No.30(2012)Fig.7 New 4WD Control Model3.3ユニット,コンポーネント(1) PTO,リヤデフユニット新開発のPTO,リヤデフユニットは,駆動力マネジメントコンセプトを前提に,必要な構成要素の最少化と,CAE(Computer Aided Engineering)による極限まで部品の縮小・薄肉・小容積化を行うことで,従来システムに対して劇的な小型・軽量・高効率化を図った(Fig.8,9)。PTOユニットは,開発構想段階からエンジン・トランスミッションと一体で機能構成部品の最小化設計に取り組み,入力軸上に方向変換ギヤを配置する1軸式のアドオン構造を採用した。また,後輪駆動力の必要十分化によるPTOユニット発熱量の低減と,エンジンルーム内の風流れ解析による放熱特性向上により,従来システムで採用していた強制水冷クーラを廃止した。ケース類においては,アルミダイカスト製法により無駄肉を排除した基本構造を採用するとともに,効率的かつ効果的にCAEを活用することで求められる剛性・強度・シール性・NV(Noise and Vibration)性能等の各機能要件を確保しつつ従来比50%以上の薄肉化を達成し,ギヤ等の構成要素の最小化も併せてユニットトータルで従来システム比55%減の軽量化を達成した。更に,ユニット内のオイル潤滑については,樹脂製クリアケースによるオイル流れ可視化技術の活用によりオイル量低減・オイル撹拌抵抗低減,更に1軸化や強制水冷クーラポンプ廃止の抵抗低減も加えて,ユニット損失トルクを従来システム比28%低減した。リヤデフユニットは,ファイナルリングギヤサイズは135mmとし軽自動車並みの小型化を実現。デフキャリア・リヤカバー等のケース構造はサイドベアリング中央部での分割構造を採用した。ユニットトータル質量は従来比46%低減し,クラス最軽量を達成した。更に,ユニット内オイル潤滑についてはPTOユニット同様に,CAE解析と併せ樹脂製クリアケースによるオイル流れ可視化技術を活用し,オイル量低減・オイル撹拌抵抗低減を図った。その結果,ユニット損失トルクを従来システム比34%低減した。Fig.8 New PTO UnitFig.9 New Rear Differential Unit―178―