ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30
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マツダ技報 2012 No.30
No.30(2012)マツダ技報(2)プロペラシャフトプロペラシャフトにおいても,新しい駆動力マネジメントコンセプトに適合させることにより,従来システムと比較して大幅な小型化と軽量化,かつ,高効率化を図った(Fig.10)。基本構成は従来の3本(4ジョイント)構造から2本(3ジョイント)構造とすることで駆動力伝達のロスを低減すると同時に部品点数を減らし,更に,CAEを駆使して信頼性要求と車両全体でのNV性能を高次元で両立させる仕様を追求し,ジョイントなど各種構成部品の小型・軽量化(質量40%低減)を実現した。Fig.12 4WD Driving Performance with Full Steering AngleFig.10 New Propeller Shaft4. 4WDシステムの貢献4WDシステムの理想の追求により,ベストインクラスの優れた4WD走破性能を発揮しながら,従来システム比のエネルギロス大幅低減が実現した。まず,4WD走破性能をFig.11とFig.12に示す。CX-5は,前輪/後輪が人工氷路/コンクリート路である前後スプリットμ登坂路において,市場要求に対して必要十分な登坂能力を有している。旋回登坂においても前輪スリップロスが小さいことで燃費性能に貢献していることに加えて,前輪の横滑りが抑えられて車両安定性も高められる。次に,実用燃費の社内モード走行時のエネルギロスは,従来モデルCX-7から約80%低減できた(Fig.13)。これにより,社内モードで16%程度の実用燃費性能向上が見込める。最後に,雪路緩加速中のエネルギロスをFig.14に示す。CX-5 4WDは,2WD車のように大きな前輪スリップロスを発生させることなく,後輪駆動力配分によってエネルギロス総和を小さく抑えている。すなわち,雪路で2WD車よりも高い燃費性能を得られる4WD車CX-5を世に送り出すことができた。Fig.13 Total Energy Loss (Actual Traffic Mode)Fig.14 Total Energy Loss (with Winter Tire on Snow Road)Fig.11 4WD Driving Performance―179―