ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30
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マツダ技報 2012 No.30
マツダ技報No.30(2012)3.3基板形状及び機構部性能面からは,アンテナ素子を形成する基板の面積を可能な限り確保する必要がある。その一方で,デザイン面からはすっきりした外観形状が求められ,異音等への配慮も必要となる。これらをバランスさせるため,基板形状について,種々検討した結果,部分的にアンテナ高が確保されれば,良好なアンテナ特性を確保できることが判明したため,基板形状は,樹脂カバーの傾斜に合わせ,隙を十分確保した前下がりの形状とし,異音防止ウレタンの使用を最小限に止めた。また,基板の固定については,基板2枚とサポータ(保持部品)2個を組み合わせた状態でサブアッシとすることで,グランドベースへの固定は上方向からのねじ締めのみで可能とした(Fig.12)。PWB top edge5.まとめ新たに開発したシャークフィンアンテナは,短ポールアンテナ並みのAM/FM受信性能を確保しながら,大幅な小型化を実現した。短ポールアンテナの欠点である,風切音や故障,使い勝手の問題を払拭し,また,受信性能がアンテナ素子の傾け方に依存するというポールアンテナ特有の問題も解消することができた。また,シリウスアンテナとの複合化も達成し,同一形状で複数仕向けへの展開を可能とした。本アンテナはCX-5(Fig.13)に採用し,CX-5のスタイリッシュなデザインをサポートすることができた。今後も,更なるアンテナの小型化,複合化の実現に向けた技術開発にまい進する所存である。Shark-fin antennaCushion materialAntenna PWBEnlarged viewFig.13 Exterior of CX-5Fixing screw■著者■PWBSub assyGround baseSupporter重田一生谷口龍昭栁陽一Fig.12 Assembly Architecture4.市場適合性確認市場導入する前に,市場適合性を確認するために,主な市場となる日本,北米,欧州にて現地評価を実施した。特に,低姿勢化に伴う単品利得の低下による弱電界での性能及びそれを補償するためのアンプの高利得化による強電界下での悪影響を評価のポイントとし,市場実績のある短ポールアンテナシステムと比較評価した。結果は,弱電界エリア,強電界エリアともに,短ポールアンテナとの若干の差異は認められるものの,実用上問題ないレベルであることが確認できた。また,衛星ラジオ受信性能については,サービスプロバイダであるシリウス社の認証も取得し,フィールドテストの結果も問題ないことを確認済みである。長嶺晋路井上英通―190―