ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30

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マツダ技報 2012 No.30

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概要

マツダ技報 2012 No.30

No.30(2012)マツダ技報3.2.4部品形状精度検証(3) IP/ドアトリムのハイライトの通り方(1)検証方法新型アテンザでは調和感を高めるために,IPとドアト各部品の稜線などのRを持つ部位に対して,Fig.12のよリムで連続性を持った形状を採用した。その連続性を高めうに図面(左)とCG(右)モデルでの形状差を比較した。る素材や形状から決まる光の通り方(以下ハイライト)がデザイナの狙いと一致しているかを確認した。Fig.14はその検証用CGの一例である。Fig.12 Geometric Difference between Design (L) and CGModel (R)(2)検証結果各部位での形状差が非常に小さいこととエキスパートによる実機とCGモデルとの比較結果から,デザインクラフトマンシップ評価で必要となる形状再現は可能であると判断した。4. CX-5/新型アテンザ開発での適用事例CX-5/新型アテンザで,設計部門からリリースされたCADデータから内製のデータ変換ソフトを使い約3日でモデリングを行い,既定の開発日程の中で検証活動を行った。(1)新開発シボの実車での質感CX-5以降,IPやドアトリムなどの広範囲に新シボを採用している。このサンプルの実用性評価実施後に,この新シボが狙いとする「造形をきれいに見せる適度なツヤ感の実現」を達成できていることを確認した。Fig.13はCX-5のCG例である。Fig.14 CG of All-New Atenza(4)カラー加飾の再現新型アテンザでは更に新しく採用したカラー加飾の検証も行った(Fig.15)。試作車との比較結果,見た目での特徴は再現できていることが確認できた。カラー加飾については現時点カラーバリエーションを拡げ,再現性の検証中であり,引き続き技術開発の取り組みを行う。Fig.15 CG of Color Decoration Panel in New Atenza5.今後の課題Fig.13 CG of CX-5(2)金属調加飾(サテン調メッキ)の本物感欧州車を中心に多用されているサテン調メッキをCX-5以降にも採用している。実車状態で部品毎の輝き感や素材感,配置による加飾の効果,内装全体での統一感などを検証した。本取り組みでは,図面段階でデザインクラフトマンシップに基づいた内装質感評価を可能とする質感バーチャル技術を確立し,車種開発に活用した。今後は多様化するカラー加飾の再現,質感を向上させる効果のある高輝度,高反射素材の防眩性能のバーチャル評価技術開発に取り組む。将来的には,評価モデルの実車サイズ化及び3DCG化により,試作部品や車両がゼロで見映えの開発ができるまでに発展させたいと考える。―199―