ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30

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マツダ技報 2012 No.30

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マツダ技報 2012 No.30

No.29(2011)マツダ技報3.結果と考察3.1評価対象(1) CX-5CX-5(Fig.1)は,グローバルに販売されるコンパクトクロスオーバSUVで,当社の革新的な新世代技術である「SKYACTIV技術」をガソリンエンジン,ディーゼルエンジン,トランスミッション,ボデー,シャシーに採用し,画期的な燃費向上・軽量化を達成している。Inverse of fuel consumption (L/km)CX-7(modified)■CX-5CX-7(modified)Vehicle weight (kg)R 2 =0.758Fig.3 Vehicle Weight vs Inverse of Fuel ConsumptionFig.1 CX-5(2) CX-7(改)1)従来型相当車(CX-7(改))の車両質量縦軸に車両質量,横軸に車両投影面積をとり,現在販売中の従来型SUVについて自銘柄および他銘柄をプロットし,投影面積に対する車両質量の散布図をFig.2に示す。決定係数R2は,0.969であり高い相関を示す。CX-5の投影面積からCX-7(改)の車両質量を設定した。車両質量は,ボデーやシャシー剛性の要件から単純に諸元に比例するものではないがFig.2を見るとその影響が小さいことがわかる。Vehicle weight (kg)CX-7(modified)◆CX-5CX-5R2 = 0.969Profile area (m 2 )Fig.2 Profile Area vs Vehicle Weight of Conventional SUV2)従来型相当車(CX-7(改))の燃費の設定縦軸に燃費の逆数,横軸に車両質量をとり,現在販売中の従来型SUVについて自銘柄および他銘柄をプロットし,車両質量に対する燃費の逆数の散布図をFig.3に示す。決定係数R 2は,0.758であり比較的高い相関を示す。CX-7(改)の車両質量から燃費の逆数を求め,燃費値を設定した。3.2環境負荷のインベントリ分析結果①CO2排出量CO2排出量(質量)について,CX-5とCX-7(改)を比較して示したのが,Fig.4である。CX-5のCO2排出量は,CX-7(改)に比べ,ライフサイクルトータルで28%の削減が確認された。これは,主として大幅な燃費性能の向上が寄与しており,エンジンの熱効率向上,トランスミッションのフルレンジロックアップの実現,走行抵抗の低減に加え,i-stop(アイ・ストップ)の採用等によるものである。また,車両の軽量化やボデーシェルのプレス工程での歩留まり向上による投入材料削減も貢献している。Mass of CO 2②1.00.80.60.40.20.0CX-7(modified)28%New CX-5DisposalMaintenanceUseProcessMaterial ProductionFig. 4 Comparison of CO2 Emissions BetweenPredecessor and New CX-5NOx,NMHC,PM,SOx排出量酸性雨や大気汚染の要因になるCO2以外の項目の排出量(質量)について,CX-5とCX-7(改)を比較して示したのがFig.5である。CX-7(改)のSOx排出量を1.0とした場合の相対値を示している。CX-5のNMHC,およびSOx排出量は,CX-7(改)に比べ32%,23%削減していることが確認された。NMHC,SOxについて,大幅に排出量が削減しているのは,燃費改善による生涯燃料使用量削減,―207―