ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30

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マツダ技報 2012 No.30

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マツダ技報 2012 No.30

マツダ技報No.30(2012)Amount of O2 release at 500℃/ mmol・(L・cat.) -11614121086420GoodDeveloped TWCConventional TWC0 1 2 3Amount of PGM / g/LFig.9 Amount of Oxygen Release of Developed TWC at500℃After Dynamometer Aging (900℃, 50hr)Euro5規制レベルにおいても,約30%少ない貴金属量で,同等以上の浄化性能を示した。耐久条件,要求浄化特性によっては約30~50%の貴金属量低減可能な結果を得ている。同様に,酸素吸蔵放出性能の評価結果をFig.9に示すが,開発三元触媒は,現行量産三元触媒と比較して,少ない貴金属担持量で同等以上となった。4.6開発三元触媒の実車エミッション性能Fig.10に示すように,直列4気筒エンジンの直結位置に,加速耐久後の開発三元触媒を取り付け,EUモード走行時の触媒後のエミッション排出量(量産三元触媒の排出量を100とする)をFig.11に示す。量産三元触媒と比較した結果,本開発材料を導入した開発三元触媒は,少ない貴金属量でも同等のエミッション浄化性能を有していることが確認できた。CatalystSubstrate capacity:1.0LCell densities:3.5mil/600cpsi5.まとめ本開発の検討結果より,以下の知見が得られた。(1)貴金属シングルナノ触媒技術を適用したサポート材の平均三次粒子径を約150nmレベルまで微粒子化した結果,材料表面のRh粒子数が増加した。(2)貴金属シングルナノ材料の微粒子をアルミナ上に分散担持させることで,微粒子の凝集が抑制できた。(3)開発技術は,セリア材量一定で,酸素吸蔵放出量を従来材料よりも約70%向上した。(4)開発材料を適用した三元触媒は,量産車種に展開され,従来触媒と比較して約30~50%の貴金属量低減を達成している。本開発触媒は,SKYACTIVエンジン搭載のデミオを皮切りに,順次グローバルに導入されている。参考文献(1)中村雅紀ほか:触媒中の貴金属使用量半減を可能とする超微細貴金属触媒の開発,自動車技術会論文集,Vol. 40,No.4,p. 985-990(2009)(2) Nobuyuki Takagi, et.al:Sintering Mechanism ofPlatinum Supported on Ceria-Based Oxide forAutomotive Catalysts, SAE Paper, No.2006-01-0413(2006)(3)高見明秀ほか:シングルナノテクノロジーを活用した貴金属微粒子含有三元触媒,自動車技術,Vol. 63,No.11,pp. 54-59(2009)(4)三好誠治ほか:優れた耐熱性を有する貴金属微量担持三元触媒の開発,自動車技術会論文集,Vol.39,No.5,pp. 139-144(2008)(5) Hideharu Iwakuni, et.al:Development of PGMSingle Nano Catalyst Technology, SAE Paper,No.2009-01-1079(2009)Fig.10 Catalyst Layout in Exhaust System for EmissionTest■著者■Relative Emission / %100Convensional TWCDeveloped TWCEuro5 Regulation赤峰真明岩国秀治國府田由紀HCNOxFig.11 Result of Emission Test on the Vehicle in EU ModeTestAmount of PGM; Conventional TWC = 1.0g/L,Developed TWC = 0.7g/L住田弘祐重津雅彦髙見明秀―228―