ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30
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マツダ技報 2012 No.30
No.30(2012)マツダ技報Upper limit of mix rateof ELV bumper material(6)成形12%10%8%6%4%2%0%1000 Flexural modulus 1100 (MPa) 1200 of ELV bumper 1300materialFig. 3 Mix Rate of ELV Bumper Material byUpper limit of mixrate of ELV bumpermaterialFlexural Modulus12%10%8%6%4%2%0%0Melting 2 4 flow 6 rate(g/10min) 8 10 12 14 16 of ELV 18 20bumper materialFig. 4 Mix Rate of ELV Bumper Materials byMelting Flow Rate新材タンクと,リサイクル材タンクから,成形機の上に設けている計量混合機により所定の混入率でペレットを混合している。混合したペレットを,大型の射出成形機を用いて再び溶融して金型に射出し,バンパに成形している。3.4廃車バンパ回収の経済性の実現(1)バンパ解体工数の削減バンパにはラジエータグリル,フォグランプ,ブラケットなどバンパフェースと材質の異なる多くの部品がアッセンブリされており,廃車からバンパを取り外したあと,それらの部品をバンパから除去するのに多くの費用がかかる。そこで廃車バンパリサイクル材の早期導入を目指し,リサイクルしやすい設計が織り込まれた車種を選定し,アセンブリ部品の少ないバンパに限定して回収することでリサイクルコストを下げることにした。(2)輸送手段の効率化廃車解体拠点からリサイクル拠点への廃車バンパ輸送は,バンパ粉砕・再生を担当する高瀬合成化学(株)が,リサイクル材をバンパ製造拠点に運搬するトラックの帰り便を用いることで,効率良く輸送できるようにした。どが,サーマルリサイクルされている。中でもバンパは,樹脂部品の中では大きな部品であり,廃車バンパの回収・マテリアルリサイクルにより,ASRの削減と資源の有効利用が可能となる。マツダは,現在の広島地区に限定した「廃車バンパto新車バンパ」リサイクルの他地域への拡大や,バンパをはじめとする先進的なリサイクル技術の開発を進めることで,サステイナブルな未来に向けた誠実かつ着実な取り組みを続けていく。参考文献(1)マツダ(株):マツダサステナビリティレポート2012,pp.52-54(2012)(2)森脇健二,藤和久,中村浩一郎:機械式工法により塗膜剥離した市場回収PPバンパーリサイクル材の物性とその適用開発,成形加工シンポジア’01,pp.91-92(2001)(3)森脇健二,藤和久:プラスチックバンパの塗膜除去技術の開発,自動車技術会学術講演会前刷集No.99-03,pp.17-20(2003)(4)森脇健二,藤和久,田中宣隆,中村浩一郎,相澤誠:バンパの塗膜除去技術の開発,マツダ技報No.23,pp.125-129(2005)(5)マツダ(株):マツダ,廃車バンパーから新車バンパーへのリサイクルを世界で初めて実現,プレスリリース,2011年8月24日,http://www.mazda.co.jp/corporate/publicity/release/2011/201108/110824a.html,(2011)■著者■新田茂樹森脇健二古田和広4.まとめ広島地区にて,マツダ車の廃車バンパを回収し,新車バンパの材料に約10%混入して再生利用するところからスタートした。現在,廃車から排出されるプラスチック,ゴムなどからなるASRは,車両重量全体の約20%であり,そのほとん田中宣隆松田祐之山崎和重―233―