ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30

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マツダ技報 2012 No.30

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マツダ技報 2012 No.30

特集:SKYACTIV TECHNOLOGY6マツダ技報No.30(2012)SKYACTIV技術を商品化したCX-5パワートレインの紹介Introduction of CX-5 Powertrain, the CommercializedSKYACTIV TECHNOLOGY秋山耕一*1高戸剛*2佐々木健二*3Koichi AkiyamaTsuyoshi TakatoKenji Sasaki山根義昭*4*5山形弘彦河野敏文*6Yoshiaki Yamane Hirohiko Yamagata Toshifumi Kawano要約CX-5はSKYACTIV TECHNOLOGYをフルに採用し,「サステイナブル“Zoom-Zoom”」を体現する最初の商品である。CX-5の開発はSKYACTIV TECHNOLOGYを導入することに加え,商品と使う人との関係を深く見つめながら,人間中心思想で商品作りに取り組んだ。本稿では,パワートレイン開発の主要要素である環境対応と走行性能についてこだわりを持って取り組んだ内容を紹介する。SummaryCX-5 is the first model which fully mounts the SKYACTIV TECHNOLOGY and embodies‘Sustainable Zoom-Zoom’. In addition to mounting SKYACTIV TECHNOLOGY, CX-5 developmenthas been forwarded under human-centered thought, deeply looking at the relation between productand user. The following article introduces how we worked on CX-5 development with a focus onenvironmental friendliness and driving performance that are major elements of Powertraindevelopment.1.はじめにCX-5は世界的に需要が拡大しているクロスオーバSUVカテゴリに導入する新型車であると同時に,「サステイナブル“Zoom-Zoom”」として,「走る歓び」と「優れた環境・安全性能」をすべてのお客様に提供することを宣言して以降,最初のAll New開発モデルである。「サステイナブル“Zoom-Zoom”」を具現化する新世代技術であるSKYACTIV TECHNOLOGYとは,相反する課題を同時に解決しながら,開発/生産が一体となって「モノ造り」も革新した,マツダ90年の総智の結集である。技術の詳細は,それぞれの論文を参照されるとして,本稿では「優れた環境性能」と「走る歓びの革新」を主体に,CX-5のパワートレインが実現した内容を紹介する。2. CX-5のパワートレイン2.1パワートレイン展開CX-5はクロスオーバSUVとしての幅広いニーズに応えるため,ガソリン/ディーゼルの2つのエンジンに,6AT/6MTの2つのトランスミッション,FWD/AWDの2つの駆動方式をラインナップしている(Table 1)。Table 1 Powertrain Line-UpGasoline 2.0LDiesel 2.2LSKYACTIV Japan N.America Europe Other6MTFWD○○○AWD○○6ATFWD○○○AWD○○○○6MTFWD○AWD○6ATFWD○○AWD○○○2.2パワートレインの目指したもの(1)欧州/日本①SKYACTIV-G搭載車は,SUV競合ガソリン車の中でクラストップのCO2/燃費を目指した。代表値としては競合SUVディーゼル車と同等となる,欧州CO2値*1,2パワートレイン企画部*3~6走行・環境性能開発部Powertrain Planning Dept.Driveability & Environmental Performance Development Dept.―28―