ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30
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マツダ技報 2012 No.30
マツダ技報No.30(2012)Energy efficiency world one1.Improving the efficiency of the engine2.Use of the high efficiency aria of the engine3.Work load reduction of the engine4.The engine-free time fuel cutGenerator load reductionFuel cut time extention5.Disposal energy reduction or reusei-ELOOPRegeneration system dev.To collect energy at acceleratorOFF time.To use the energy in accelerator ON.Fig.1 Improvement Items of Energy Efficiency vs"i-ELOOP"Fig.2 Module Formi-ELOOPのシステムについては、「減速エネルギ回生シス3.電気二重層キャパシタ(EDLC)選定理由テム“i-ELOOP”の開発」を参照願います。3.1性能要求からの選定理由2.“i-ELOOP”用EDLCの仕様について上記仕様を満足する蓄電デバイスの検証を行った。蓄電2.1要求仕様“i-ELOOP”システムは,燃料による発電をなくし回生エネルギだけで車両消費電流をカバーすることを柱としており,加減速が頻繁で40A程度の電流消費時に10%程度の燃費向上を目標とした。そのため,Table 1に示すように,EDLCに求められるエネルギ量は,モジュール容量120F以上,エネルギ量23kJ以上とした。デバイスとして,物理反応原理のEDLCと化学反応原理のLiイオン電池(以下LiB),ニッケル水素電池(以下Ni-MH)及び鉛バッテリで比較を実施した(Table 2)。選定のポイントは,①低電圧系で,大電流(200A)での受入れ性,②エンジンルーム搭載を想定した寿命性能の実現性である。まず,①受入れ性であるが,Ni-MH電池は、電流受入れ性回生する機能は最大25V発電の可変電圧オルタネータに持たせた。パルス幅制御により励磁電流を制御しレギュレータレスの可変電圧としている。EDLCモジュールは,鉛バッテリと並接し,回収機能をメインで持たせるため,12~25Vの範囲で200A(オルタネータの制約のため)の回生が可能な事が要求される。また,居住空間(車室内/トランク)の広さを優先し,エンジンルーム内搭載を目指した。そのため,特に85℃のような高温環境下でも,特性劣化しにくく,自身の発熱による性能悪化を最小限にするため,従来より低い内部抵抗を要求仕様とした。これらの要求を満足させることで,軽量コンパクトなモジュールが実現可能となった(Fig.2)。を考えると、2並列以上で対応する必要があり,モジュールが大型化する懸念があることから候補からはずした。また鉛バッテリは,受入れ性を高めると寿命が短くなるため,本システム用途には適用できないと考えた。EDLCとLiBは,パワー密度が4,000W/kg以上であり,本システムへの適用は可能である。ただし、LiBは、寿命末期では回生効率の低下が懸念される。次に②寿命性能であるが,エンジンルーム搭載場所は,通常走行であれば走行風が当たるため,温度は上昇しにくいが,渋滞やアイドリング停車では,80℃を超える高温環境に曝される場合がある。そのため,蓄電デバイス自身の耐熱特性のみで寿命性能を満足する必要がある。更に,本システムは低電圧系のため,通常のHEVよりも平均電流値が大きくなり,発熱量の増加が懸念される。よって使用環境温度の上限が60℃であるLiBとTable 1 Requirements specification of i-ELOOP capacitormoduleNi-MH電池は,専用の冷却システムが必要となり大型化することと安全性面で選定から外した。一方EDLCは自動車1) Input Voltage0~25V用途として高温での寿命性能の向上が検討されており,使用範囲が70℃以上まで拡大したものも報告されている(1),2) Module Capacity120F(2)。また,LiBやNi-MHに比べて内部抵抗が小さいことが3) Energy amountmin.23kJ(At 14-25V)特徴であるとともに,長寿命,環境への負荷低減などに優位性がある。従って,エンジンルーム内への搭載が可能性4) Resistance12m?で,本システムのような短時間大電流回生用途に適してい5) Charge electric current level maximum200Aると考え,EDLCを選定した。6) Temperature security range-30~70℃Fig.3に“i-ELOOP”と従来車の比較イメージ図を示す。7) Storage TemperatureMax.85℃―44―