ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30
- ページ
- 58/264
このページは マツダ技報 2012 No.30 の電子ブックに掲載されている58ページの概要です。
10秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは マツダ技報 2012 No.30 の電子ブックに掲載されている58ページの概要です。
10秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
マツダ技報 2012 No.30
No.30(2012)マツダ技報6.3輻射ノイズ対応についてFig.20は降圧式DC-DCコンバータの基本回路である。今回のDC-DCコンバータはスイッチング制御で降圧しているが1チャンネルでのスイッチングでは輻射ノイズと発熱量が多いため,今回は4チャンネル(Fig.21)でのスイッチングとしエネルギを分散させる対応とした。4チャンネル化で発熱を分散させるとともに,輻射ノイズも約1/4とした。125kHz/110kHzである。本図との実回路との大きな違いは負荷側には鉛バッテリが接続されているためVinが鉛バッテリの電圧以下になると電流が逆流する。実回路では逆流防止のFETを設置している。AL1CLord &BatteryF=125KhzCapa 120FcoilL=10μHESR=0.0156ΩGeneratorCapacitorB DL2DC‐DC ConverterFig.20 DC-DC Converter CircuitAB8μsec T1 T2CDFig.22 DC-DC Converter Wave PatternFig.21 DC-DC Converter Basics Output Wave PatternDC-DCコンバータの出力は車両電装品に供給されている。よって出力の電源リップルは各電装補機類に大きな影響を及ぼす可能性がある。以下にリップルの机上検証結果を示す。最大入力電圧Vin(max)=25V。リップル電流yとするとyとVoutの関係は次式となる(125kHz時)。1 Vinmax - Vouty =×Vout×L*FVinmax-12y =×(Vout-12.5) + 5.031.3よってVoutが12.5Vのときリップル電流が最大となり5.0A出力コンデンサESR=0.0156Ωからリップル電圧最大値は0.0156×5=0.078Vと小さく適正である。ただし実回路では車両負荷やバッテリ内部抵抗があり,0.078V以上となるが,実車での評価結果もオルタネータリップル基準値より充分小さいことが確認できている。6.4各機能ごとの出力波形各箇所の電流波形例を示す(Fig.22)。今回のDC-DCコンバータでは4チャンネル化しておりこのICを2個使いしている。入力電圧VinのMAXは25V。スイッチング周波数は6.5 DC-DCコンバータ放熱特性DC-DCコンバータの重要な管理仕様として放熱特性がある。今回のDC-DCコンバータでは降圧用のコイルが一番発熱する。放熱はDC-DCの放熱フィンを介して行われるがコイル,FET,コンデンサの温度分布を見ながら放熱特性を確認する必要がある。コイル,FET,コンデンサの中で一番熱的に弱いのはコンデンサであるため発熱源から充分必要な距離を取ることが重要である。Fig.23は放熱フィンの温度測定結果でFET,コイルに近接するサーミスタでの測定のCAN値である。約50A連続通電で85℃付近で熱平衡状態となる。deg(℃)9080706050403020Security tempFET175℃Coil130℃Elec.Filed condenser105℃1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16→(t)Fig.23 DC-DC Converter Heat Radiation Performance―49―