ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30

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マツダ技報 2012 No.30

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マツダ技報 2012 No.30

マツダ技報No.30(2012)5.アルミホイールデザイン17インチと19インチにサイズアップし,高い走行性能と風格をあわせ持つCDカーアピアランスに貢献している(Fig.33, 34)。いずれのタイプでも,センターハブからタイヤにつながるダイナミックな動きの表現を重視すると同時に,各スポークの面に動きを持たせ撓らせることで,軽さと金属感を印象づけるデザインを目指した。塗装色にも新色を採用し,金属感をより強くしている。19インチアルミホイールでは力強い造形のスポークを5対組み合わせ,ひねりを加えた面形状を与え,強さを表現している。17インチアルミホイールでは,直径は小さくても全体的に厚みを持たせたデザインでソリッド感を出した。新しいホイールでは,性能面の向上にも取り組んだ。互いに相反する要件であるダイナミックなデザイン表現と剛性の向上,軽量化の3領域の目標を同時に達成するため,デザイナとエンジニアが緻密な検証を繰り返し,重量増を抑えながら剛性を高め,ねじれに強く変形の少ないホイールを完成させ,操縦安定性の向上とNVHの低減を実現した(Fig.35)。Fig.33 17inch Aluminum-Whee Fig.34 19inch Aluminum-Whee Fig.35 Analysis of Stability6.おわりに「目新しさ」と「新しさ」は違うとはよく語られる。私が新型アテンザに追い求めた「品格」「粋」とはアバンギャルドな「目新しさ」ではなく,歴史を理解した上で常識を打ち破る「新しさ」である。魂動デザインを進化させて表現する中で,エクステリア,インテリア,カラーコーディネーションの全てにその同じ思想で一貫性を持たせることができたと実感している。新型アテンザは,魂動とSKYACTIV TECHNOLOGYを体現する商品の第二弾となる。サステイナブルな「走る歓び」を追求し続けるマツダのフラッグシップとしての確かな進化によって,マツダブランドが今向かおうとしている新たな方向性を内外に明示し,お客様からのマツダへの信頼を更に高いものとする礎としたい。■著者■玉谷聡―72―