ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30
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マツダ技報 2012 No.30
No.30(2012)マツダ技報1liter bottle holderL size cup holderFig.12 Interior storages (Rear seat)6.期待に応える荷室の実現歴代アテンザの荷室は,クラストップレベルの広さとKARAKURIトノカバーに代表される使い勝手のよさで高い評価を得た。新型アテンザは「魂動」デザインをサポートするショートデッキやボデ―後部の絞り込みの中で,歴代モデルと同等の評価を得ることを目指し,積載動作,筋負担の分析とその結果の反映,構造や形状の工夫,そして,KARAKURIの進化で使い勝手のよさを実現した。6.1セダンの荷室歴代モデルのトランクヒンジは荷室への突出がなく,積載物の傷付き防止に有効なリンクタイプを採用していた。このヒンジはダンパを有することから,外気温度の変化がトランクの開閉操作力に影響を与えることと,開時のポップアップ量が少ないため開閉状況の確認に不利な点があった。新型アテンザはヒンジをスワンヒンジとすることでロック開時は大きく開き,閉める時も操作力が軽減されスムーズな開閉を可能とした。開時のポップアップ量も増加して開閉状態の確認も容易となった。開口幅寸法もスワンヒンジとしたことで32mm拡大し積載性を有利にしている。スワンヒンジの弱点である荷室へのヒンジ飛び出しも,荷室内のトリムに格納することで積載した荷物を傷付けないように配慮した(Fig.13)。6.2ワゴンの荷室歴代モデルの荷室の評価は,グローバルに好評を得ており,荷室の容量や寸法は歴代モデル同等を維持したうえで,使い勝手の向上に取り組んだ。荷室の左右にはセダン同様に小物収納に便利なトレイを設定した。荷室開口部のコーナRを小さくして見た目にも広く,積載性にも有利な形状とした。トノカバーは従来のKARAKURIトノカバーをシンプルで軽量な構造とし,脱着の簡便性を進化させた。また,トノカバーを使わないときは荷室床下にスッキリと格納でき,その下にも小物収納スペースを確保してユーティリティの向上を図った。リフトゲートの開閉操作は,ダンパのレイアウト適正化とトノカバーのフリクション低減により前モデルから改善した(Fig.14)。Tonneau coverSet up a side trayFig.14 Cargo space convenient (Wagon)7.おわりにCX-5に続き,SKYACTIV TECHNOLOGYを全面的に活用した新型アテンザは,マツダのフラグシップとして,デザインそして他の性能と一体化したパッケージングを実現した。新型アテンザが「人生を豊かにするモチベーター」として皆様に関わっていければ幸甚である。■著者■LH sideSet up a side traySwan neck hinge(retractable into trim)三宮正義大坪智範RH sideFig.13 Cargo space convenient (Sedan)その他の荷室ユーティリティとしては荷室の左右に小物の収納に便利なトレイを設けた。シートバックの可倒の操作方式は紐タイプからノブタイプに変更して操作性を改善した。―77―