ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30

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マツダ技報 2012 No.30

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概要

マツダ技報 2012 No.30

マツダ技報No.30(2012)べてはお客様の笑顔のために」を合言葉に,新型アテンザに関わる一人ひとりがお客様の方を向いて仕事をした成果と認識している。結果として開発部門においては多くの若手のエンジニアが育ち,次世代を担う大きな力となった。次世代の商品群の開発に向けて,ONE-Mazdaの旗の下より良い商品開発に邁進する所存である。参考文献Fig.14 Seat Hinge Structure4.結果(1)木村隆之ほか:SKYACTIV-Body,マツダ技報,No.29,pp.61-67(2011)4.1車体剛性値と乗り心地性能(1)各車型の車体剛性結果SKYACTIV-BODYの技術開発により,セダン車型の実験車両TPV(Technology Prove-out Vehicle:技術検証車)は,先代モデル比30%のねじり剛性向上を果たすことなどにより,卓越した操縦安定性や乗り心地を実現していた。新型アテンザのセダンでは,TPVからホイールベースを伸ばしながらも,ねじり剛性を30%向上させている。更に,ワゴンは,前述の構造により,先代モデル比45%のねじり剛性アップを果たした。また,リヤダンパ支持剛性は,セダンが5%向上,ワゴンは,30%向上させることができた(Table 1)。■著者■青沼隆浩坂上大介亀井丈広Table 1 Progress Rate of StiffnessProgress Rate of Stiffness(%)Current→NewSedan Wagon阪井克倫Torsional StiffnessRear Dumper SupportStiffness(Z-direction)30% 45%5% 30%(2)乗り心地性能歴代のアテンザは,常にダイナミクス性能の向上を図っており,今回の新型アテンザも,大幅なダイナミクス性能の向上を図れた。特に,乗り心地性能の一つである「車体剛性感」は,ボデーでの乗り心地の質感を図る評価項目であり,この向上に努めてきた。今回,ねじり剛性や,ダンパ支持剛性の大幅向上と,更に実験車両による感性領域の改善を進めた結果,セダン/ワゴンともに,CDセグメントでトップクラスの車体剛性感を達成した。特にワゴンの減衰感は,先代モデル比5%向上となり,セダン同等の乗り心地性能を達成した。5.おわりに以上が新型アテンザのボデー構造の特徴である。これらは,マツダが進めた,企画‐デザイン‐開発‐生産が一体となって活動したモノ造り革新の成果であり,それぞれの部門が自らに課せられた目標のみに固執することなく「す―82―