ブックタイトルマツダ技報 2012 No.30
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マツダ技報 2012 No.30
マツダ技報No.30(2012)Specular ReflectionAluminum FlakeOrientation of Aluminum Flake:Good Orientation of Aluminum Flake:BadFig.9 Distribution of the Reflected Light4.結果Low←C*(Vividness)→HighHighlight90Shade807060504030205 7 9 11Bad←FI(Orientation)→Good4.1クリアな発色第1ベースと第2ベースに添加する赤顔料の濃度を変化させ,ハイライトにおける赤以外の光の平均反射率との関係を調べた。その結果をFig.10に示す。実験では,第1ベースの上に第2ベースを塗り重ねた塗板を作製し,分光反射率を測定した。目視により,色域外(赤以外の光)の平均反射率を0.5%以下にすることで,濁りのないクリアな赤が得られることがわかった。そして,第2ベースの顔料濃度に関係なく,クリアな発色をさせることができる第1ベースの赤顔料の濃度範囲が明らかになった。Fig.11 Relations of Orientation of the AluminumFlake and the Chroma4.3開発色の質感レベルと塗膜構成今回開発したソウルレッドの質感について,測定した結果をFig.12に示す。この図から明らかなように開発色は“ハイライトの鮮やかさ”と“深み”を両立できており,初期に掲げた,「魂動」が感じられる突き抜けた高い目標を達成することができた。Average Reflectance Ratio(Out of Color Gamut 400-570nm)(%)252015105001 st Base Coat Red Pigment PWC Ratio (-)20.51.01.5nd Base CoatPWC Ratio (-)Film Thickness2 nd Base Coat:12μm1 st Base Coat:12μm0.5 1.01.5Chroma on the highlight areaTargetFig.10 Relations of Red Pigment PWC and AverageReflectance Ratio of Out of Color Gamut4.2鮮やかな発色と高陰影陰影と深みをつけるために,第1ベースの塗装条件(塗装機のシェーピングエア流量と回転数)の最適化と粘性制御剤での粘度調整により,アルミフレークの配向性を向上させた。アルミフレークの配向と総合膜(第1ベース+第2ベース+クリヤ)における彩度の関係を調べた結果をFig.11に示す。用いたサンプルは,配向性に最も影響が大きいとされるシェーピングエア流量を第1ベース塗装時に変化させて作製したものである。ここで,配向性の指標には配向と相関があるFI(Flop Index)を用いた。Fig.11よりアルミフレークの配向性が良いほど,ハイライトの彩度が高くなり,またシェードとの差が大きくなることがわかった。Contrasts and depthFig.12 Result of Color Quality Level of the Soul Red Color最終的な塗膜の断面図をFig.13に示す。上層の半透明層(2nd Base Coat)とアルミフレークの配向性が良い反射層(1st Base Coat)で構成されていることが確認できる。2 Clear CoatPrimernd Base Coat1st Base CoatFig.13 Cross Section Picture of Soul Red―86―