ブックタイトルマツダ技報 2013 No.31

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マツダ技報 2013 No.31

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マツダ技報 2013 No.31

No.31(2013)マツダ技報3Acceleration3320Frequency (Hz)Knock Sensor OutputAcceleration RMSPressurePlots per LoadPressure RMSFrequency (Hz)Pressure Sensor OutputFig. 5 Treatment of Calculated DataここでPmax(時間軸での指圧最大値)付近で定義された燃焼室形状において1次の空洞共鳴はFront-RearモードとIntake-Exhaustモードがあり,これらはほぼ同じ周波数帯に存在する。例えばFrontもしくはRear側でノックが発生した場合,Front-Rearモードを主に励振することから指圧計測点は応答の腹となり,圧力値は大きくなる(Fig.6(b))。一方,IntakeもしくはExhaust側でノックが発生した場合,Intake-Exhaustモードが主に励振され,指圧計測点は応答の節となり,圧力値は小さくなる(Fig.6(a))。この結果より,ノック強度が一定でもノック発生位置により指圧センサ圧力はおよそ8倍も変わることを示している。よって冒頭で述べた燃焼室圧力センサ値とノックセンサ振動値との相関が弱いメカニズムの解明ができた。Pressure+0-Nodeat Sensor(a)ExhaustAcceleration RMSIntake☆Knock Point(c)approx. 8 timesFront(b)Anti-Nodeat SensorRear前述のようにノック発生点(加振点)ごとに励起される空洞共鳴が変わり,それによりセンサ振動が変化するため,加振点をエンドガスゾーン全周として評価するとFig. 6(c)のような点群となる。更にノックはPmaxから以後10°あたりの特定CA(Crank Angle)間で発生するため,それぞれの燃焼室状態においてFig. 6のような点群を求める必要がある。Fig. 7に例として,2つの点火時期状態を評価するために行った下記4条件CAの解析結果を示す。①弱ノック発生点火時期から1°点火進角した場合のPmax時のCA②上記進角時のPmax後10°のCA③弱ノック発生点火時期から5°点火遅角した場合のPmax時のCA④上記遅角時のPmax後10°のCAここで②,④はノック発生タイミングばらつきの最遅角側を表している。PressureAcceleration RMSP-θ①②③④Vibration- Pressure◆Advanced 1°①◆Retarded 5°④③②Advanced 1°Retarded 5°0 10 20 30 40 50 60Crank Angle from TDC (deg)Pressure RMSFig. 7 Calculated Data for Each Crank AngleFig. 7点群分布において,1°進角状態(紺色点)ではCA25°(①)と35°(②)間に分布が存在し,5°遅角状態(マゼンタ点)ではCA35°(③)と45°(④)間に分布が存在すると仮定し,No.1~4気筒ごとに実機結果とCAE点群分布比較を行うと,単位加振の解析結果にもかかわらず実機同様の特徴を再現しており,実機との相関があると判断した(Fig. 8)。0.E+00 2.E-04 4.E-04 6.E-04 8.E-04 1.E-03Pressure RMS (Pa)Fig. 6 Sensor Pressure by Loaded Point―93―