ブックタイトルマツダ技報 2013 No.31
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マツダ技報 2013 No.31
No.31(2013)マツダ技報Fig. 7 Vibration Simulation Using the VehicleFig. 9 Comparison of Heat Release with SMA FilterMechanism ModelSKYACTIVエンジン開発では,この熱発生波形やこの波(3)クランク角度解析形から算出する燃焼期間を解析することで,狙いの燃焼状当システムでは,解析用途に応じて処理対象データを切態が実現できているか検証してきた。算出式に微分項が含り換えている(Fig. 8)。まれる熱発生波形はノイズの影響を受けやすいが,SMAフCA解析には,パルス間隔データを元に高速一定周期計測ィルタ処理によりその影響を最小限に抑えた。データから生成したCA軸データを処理させている。(4)周波数解析SKYACTIV-Dの燃焼騒音の指標であるCPLは,FFT解析(3)の結果を処理することで得られる解析値である。その解析精度を確保するため,既出のFig. 8に示したように,Hz解析には一定周期計測データをそのまま利用する。以下のFig. 10は,燃焼圧力信号を分岐し,一方はパルス同期計測(赤),他方は75kHz一定周期計測(青)し,それぞれのFFT解析結果をグラフ化したものである。計測周期がエンジン回転数に比例するパルス同期計測データでは,本来8kHz付近に存在する周波数特性に対して十分な計測周期を得られておらず,折り返し雑音としてその特性が4kHzFig. 8 Data Analysis Flow for Improving the Analysis付近に現れていることが分かる。AccuracyこのようにHz解析に一定周期計測データを利用することこの手法を採用したことで,パルス同期計測と遜色のなで,周波数軸上の誤差を生じさせることなく解析できる。いCA解析精度を保つと共に,入力パルス間隔幅に依存しない角度位置補正処理を実現した。また,この計測手法はノイズ対策においても優れている。一般的に,高周波ノイズ対策には,低い周波数のみを通過させるローパスフィルタで計測信号を前処理する。しかし,燃焼圧力信号をローパスフィルタ処理した場合,燃焼騒音やノッキング解析に必要となる高速な圧力変動成分まで除去されてしまう。しかし,高速一定周期データからCA軸データを内部生成するこの方式であれば,高周期成分が不要となるCA軸データに対してのみ演算によってフィルタ処理できる。Fig. 8にFig. 10 Comparison of FFT Analysis示すように,フィルタ処理には,±1.0deg相当の単純移動平(2000rpm 360ppr)均(SMA: Simple Moving Average)処理を採用した。Fig.9は,SMAフィルタ有無による熱発生波形の変化を表した以上のように,当システムはSKYACTIVエンジン開発にものである。SMAフィルタによりノイズによる変動が抑え必要となる全ての解析を高い精度で実現している。られることが確認できる。―99―