ブックタイトルマツダ技報 2013 No.31

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マツダ技報 2013 No.31

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概要

マツダ技報 2013 No.31

マツダ技報No.31(2013)受信車両も同一車種とし,ルーフ上にFig. 6に示す1~8の位置にアンテナを2本ずつ設置し,進行方向に時速3km/h程度の微低速で2m程一定速で移動しながら計測を繰り返すことで,各受信位置エリアの受信信号強度分布データを取得した。Table 5 V2V Communication Unit SpecFrequency720MHzTransmit Power20dBmBandwidth8.3MHzModulation Scheme16QAM (1/2) OFDMError-Collection Scheme Convolutional Code R=1/2Access MethodCSMA/CAVery Low Speed(~3km/h)シミュレーション検証と同様レイリー分布,仲上-m分布とフィールド実験結果の分布との類似度の指標となるDKLを全送受信位置関係ごとに求めた結果をTable 6に示す。Table 6 DKL (Experiment)PositionRayleighNakagami-mTX3-RX10.120.11 (m=1.63)TX2-RX10.130.13 (m=1.25)TX1-RX10.120.06 (m=1.86)TX3-RX20.150.09 (m=2.05)TX2-RX20.110.07 (m=1.78)TX1-Rx20.130.09 (m=1.86)TX3-RX30.280.06 (m=4.05)TX2-RX30.170.07 (m=2.10)TX1-RX30.150.09 (m=1.75)Left SideRoof TopFront Side1050mm750mm450mm150mmROO1 2 3 4 5 6 7 8Right SideFig. 6 Receiving Antenna Position (Field Test)(2)フィールド実験結果フィールド実験結果に対してもシミュレーション結果と同様の手法で解析・検証を行った。Fig. 7に実測結果から得られた受信電力のヒストグラムと得られた分布の統計量から求めたレイリー分布,仲上-m分布の2種類のpdfを重ねて示す。Fig. 7 Fading Characteristic TX3-RX1 (Experiment)フィールド計測結果の分布特性は,仲上-m分布で表現した場合では,送受信車両位置関係全体にわたりm>1となった。また,位置関係によりmファクタに大きなばらつきが見られた。更に,シミュレーションで見られたようなm<1になるようなケースはなかった。全体として,mファクタが大きく1を超える分布であることから,DKLで見ても仲上-m分布のほうが実測結果の分布をよく表現できているという結果となった。ただし,実測データにはシミュレーションと異なり,周辺走行車両による外乱や受信エリア内のアンテナ位置のばらつき,また,微低速ではあるが移動しながら計測したことによるエリア内のサンプリング位置のばらつきなどが,mファクタに影響する可能性があり,本フィールド実験結果のmファクタについては,計測生データの事前処理方法も含め,引き続き検証していく必要がある。3.4フェージング特性モデルの有効性検証上記のシミュレーション及びフィールド実験結果による再現性検証結果から,伝搬環境のフェージング特性を仲上-m分布でモデル化することで,送受信位置関係の影響も含め実際のフェージング特性を精度よく再現できる見通しが得られた。次に,フェージング特性モデルの性能予測への有効性を検証するために,シミュレーション結果フィールド実験結果それぞれに対してフェージング特性モデルを適用して求めたpdfと伝送方式から求まるPER?γ?特性を,式(1)に適用することで得られる平均SNR-平均PERの関係と,シミュレーション,フィールド実験結果の各受信点のSNRから直接求めたpdfと伝送方式から求まるPER?γ?特性を式(1)に適用して得た平均SNR-平均PERの関係を比較することで,フェージング特性モデルによるSNR予測精度を評価した。―128―