ブックタイトルマツダ技報 2013 No.31

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マツダ技報 2013 No.31

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概要

マツダ技報 2013 No.31

No.31(2013)マツダ技報(1) Heads up Cockpit「安全最優先」の思想の元,ユーザ中心設計の原則に基づいて3つのポイントを重視し,デバイス設計・レイアウトを行った。①わき見の最小化,②迷いの最小化,③姿勢移動の最小化,である。このガイドラインを元に新型アクセラでは3つのデバイスを設定・進化させた。①わき見の最小化:走行中の視線移動を最小化するActive Driving Display(Fig. 7),②わき見と迷いの最小化:視認しやすい表示高さ,行間,文字サイズ,一度に把握しやすい画面表示数を考慮した7インチディスプレイ&GUI(Graphic User Interface)(Fig. 8),③姿勢移動の最小化:画面操作の際に大きく体を動かす必要のないコマンダ(Fig. 9)。Fig. 7 Active Driving DisplayThe best display size at a visual distance of 750mmDisplay Height = 907 inchText size for easyreading = 5.3Space betweenlines for easyreading5.3 x 1.2=6.4Fig. 8 7 inch Center DisplayFig. 9 CommanderAppropriatenumberof lines(2) MAZDA CONNECT日進月歩のように発展する情報化社会へスピーディに対応するため,新型アクセラのシステムでは,次の3つの機能を持つ画期的なシステムを実現した。①従来ベース機能(ラジオ,CD/DVD,TVチューナ,ナビ,外部接続機器)のモジュール化によるハードウェアのカスタマイズ対応,②カスタマが所有するiPhoneや,Android OS搭載のスマートフォンを車載機と接続することで可能になる,インターネットを経由するさまざまなインフォテイメント機能,③更に通信機器のハード&ソフトの進化に対応して自らも進化する,アップデート機能。②ではマツダ車初,インターネットラジオ「Aha-Radio」に対応,音楽やニュースなどの放送はもちろん,FacebookとTwitterという世界中で数多くのユーザが利用しているソーシャルネットワーキングサービス(SNS)へのアクセスなどのサービスの利用が可能となった。3.4ハイブリッドモデル新型アクセラでは幅広いPTラインアップの一つとして,国内向けにハイブリッドモデルを設定した。マツダは環境技術の導入にあたり,エンジンの熱効率改善や車両の軽量化などの「ベース技術」を優先的に改良した上で,段階的に電気デバイスを導入する「ビルディングブロック戦略」の下,これまでにアイドリングストップシステム「i-stop」や,減速エネルギー回生システム「i-ELOOP」などの電気デバイスを段階的に市場導入してきた。新型アクセラでは,更なるステップアップとして,ハイブリッドシステムを搭載したモデルをセダンに設定し,走る歓びとクラストップレベルの燃費性能の両立を目指した。以下ハイブリッドモデルのユニーク点を中心に車両の特徴を述べる。(1)ハイブリッドシステムハイブリッド車の燃費に対するお客様の期待は非常に高く,モード燃費だけでなく実用燃費においても確実にその期待に応える必要がある。高い燃費性能を実現するためには,走行中にエンジンとモータをそれぞれが最も得意とする領域で運転できることが重要である。また,エンジンの不得意な領域をモータでカバーし,同時にハイブリッドらしい走行感覚を実現するために,低速域でのEV走行が可能であることも必要条件と考えた。これらを可能にするために,モータとジェネレータを別々に持つ,2モータタイプのハイブリッド駆動ユニットに,ニッケル水素電池を組み合わせたハイブリッドシステムを採用した(Fig. 10)。Fig. 10 Hybrid System―7―