ブックタイトルマツダ技報 2013 No.31
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マツダ技報 2013 No.31
No.31(2013)マツダ技報エンジン回転数の上昇を抑えることで,静かで違和感のないフィーリングを実現した。車内騒音は,ベースのガソリン車比3dB低減を目標とした。Fig. 10に車内騒音の測定結果を示す。EVモード及びハイブリッドモードで全域にわたり目標を達成できた。AccelerationSound PressureBase Vehicle3dBTargetEV-ModeHybrid-ModeQuiet0 20 40 60 80 100Vehicle Speed (km/h)Fig. 10 Sound Pressure at Front Seats5)走行性本車両はシリーズハイブリッド車なので,EVモード,ハイブリッドモード共に車両はモータにより駆動される。その結果,駆動トルクの緻密なコントロールが可能となり,Fig. 11に示すように,ガソリン車では得られないリニアで滑らかな加速性を実現できた。Smooth AccelerationGasoline VehiclePremacy Hydrogen RE Range Extender EV3.2排気EM浄化システム開発(1)浄化システム前述のように本車両では,NOx浄化と熱効率との両立を目指し,希薄燃焼を前提としてNOXの低減を図った。まず,希薄燃焼によるNOX低減ポテンシャルを調べた。後処理は用いずに,JC08モードを走行した。Fig. 13左欄に現行の国内規制値,SU-LEV適合値と共に触媒なしの測定値を示す。図に示すように希薄燃焼だけで,現行のJC08モードの規制値0.05g/kmをクリアできるが,SU-LEV 0.013g/kmには未達であった。SU-LEVに適合するため,後処理によるNOXの浄化システムを検討した。後処理としては,NOXの発生量,システムの簡便性等を考慮して,NOX吸蔵還元触媒を採用した。これは,希薄燃焼で発生したNOXを触媒により吸蔵し,所定量蓄積後リッチ燃焼によりNOXを還元(以下リッチパージ)する手法である。しかしながらこの手法を水素エンジンに適用する場合,リッチ時に燃焼速度が速いため,特に高負荷で燃焼音が増大する。そこで,本システムではエンジン出力と車両駆動力を独立して制御できるシリーズハイブリッドの特性を活かし,リッチパージを無負荷で行うことで,リッチ燃焼時の水素エンジン燃焼音の課題を解決した。EMシステムをFig. 14に示す。構成はPre-Cat(Pd/Rh+Pt)とMain-Cat(Pt/Rh)とした。Linerar Response0.05Current Regulation JC08MTimeFig. 11 Comparison of Acceleration6)クリーンエネルギー航続距離以上開発した水素エンジン及びハイブリッド制御による水素航続距離向上とプラグイン化によるEV航続距離のプラスにより,従来車と比較してクリーンエNO X(g/km)0SU-LEVRawPre+MainFig. 13 NOx Emissionネルギー航続距離を大きく延伸した。Fig. 12に1回のエネルギー補給で可能な航続距離を示す。JC08モードでEV航続距離は116km,総航続距離は350kmであり,いずれも目標を達成した。400EV300HydrogenDrivingRange(km)20010010・15M(2009Model)10・15M JC08M(combine)Main-CatPre-CatFig. 12 Clean Driving RangeFig. 14 Emission System―141―