ブックタイトルマツダ技報 2013 No.31

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マツダ技報 2013 No.31

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マツダ技報 2013 No.31

No31(2013)マツダ技報特集:新型マツダアクセラ2新型アクセラにおける魂動デザイン“KODO”Design in new AXELA田畑孝司*1Koji Tabata要約新型アクセラのデザインは,マツダのデザインテーマ「魂動(KODO)」の第3弾となり,このデザインテーマのポイントは,生命感あふれる動きを表現することである。今回の新型アクセラでは,魂動のデザインを高級車らしい伸びやかで力強い動きで表現した新型アテンザに対し,新しい動きの表現としてエネルギッシュでテンションを効かせたリズミカルな動きを心掛けた。そのため,デザイン開発のキーワードとして「瞬発・誘発」という言葉を掲げて開発を進めた。これは,出逢った瞬間に心に火が着き,さまざまな新しい夢や楽しい出来事を予感させるデザインを象徴する言葉として,またそれと同時に「単なる道具ではなく,人生のパートナに対して感じるようなときめきや,いつまでも色褪せることのない存在と共に過ごす歓び」これらの情感を呼び覚ますことのできるデザインを目指した言葉であり,新型アクセラはそれを実現したクルマである。SummaryMazda new AXELA is the third model to adopt Mazda’s KODO design theme. At its heart, the KODO designexpresses dynamic motion in every detail and maximizes distinct features of each Mazda model.In applying this KODO design to the new AXELA, we held up a Japanese phrase "SHUNPATSU & YU-HATSU" as our slogan in the design development. This symbolizes a design that ignites your spirit at firstsight and evokes a sense of anticipation for new dreams and exciting experiences. In contrast to the newATENZA design, which expressed powerful dynamism better suited for a CD-car, we pursued a rhythmicallook featuring energetic tension in the new AXELA design. We also looked to a pleasing design with unfadingappeal so that the new AXELA would earn a unique place in the hearts of customers as a trusty partnerrather than a mere means of transport.1.はじめに新型アクセラでは,小型車にも展開できる新たな魂動の動きの表現を探りデザインを行った。その結果シンプルな立体の強さから生まれる瞬発力を感じさせる動きに着目し,新しい動きの表現を実現した。インテリアでは,ドライバオリエンテーションの進化を考え,ドライバが自然と前方に意識を集中するための力強いベクトルを持ったコックピット空間と,開放感を乗員に提供するパッセンジャ空間の両立を目指した。更にハイコントラストで艶感のある加飾表現を考え,ドアを開けた瞬間に走りへの期待感を高めるエモーショナルで洗練されたインテリアを実現させた。本稿ではそのデザイン表現についての手法を紹介する。2.デザインコンセプト2.1エクステリアデザインの狙い小型車に展開できる新たな動きの表現をイメージし,デザイン開発するため「瞬発・誘発」をキーワードとした。「瞬発」とは一瞬で見る者の心を刺激し,魂を目覚めさせるデザインキーワードである。それに対して,「誘発」とは見る者の力を湧き上がらせ,長いスパンで活力を与えるキーワードとして使用した。私たちは,この二つのイメージを表現することを目標としてエネルギッシュでリズミカルな新しい動きの表現を考え,気持ちの良い走りを想起させるスタイリングを実現した。*1デザイン本部Design Div.―9―