ブックタイトルマツダ技報 2013 No.31

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マツダ技報 2013 No.31

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マツダ技報 2013 No.31

No.31(2013)マツダ技報Load (kN)ABCDEF(a) Shape of Honeycomb BarrierABDCEF(b) Layout of Load Sensors1005000 100 200 300 400Displacement (mm)(3)テスト結果と考察①全計測荷重の考察Fig. 13に荷重の計測結果を示す。荷重センサの総合計と台車につけられた加速度計と質量の積で表される荷重を比較した結果,2つはよく一致しており,荷重センサの値が正しいものと判断できる。このテスト結果から荷重の目標である200kNに対して計測された最大荷重は40ms近傍で177kNとなっており,ほぼ狙い通りの荷重が発生していると考えられる。衝突時の運動エネルギーは,車体とハニカムバリアで吸収されるエネルギーと,衝突後の車両の反発で消散される運動エネルギーの和となる。グラフの面積は車体とハニカムバリアで吸収されたエネルギーに等しく123kJである。また,衝突後の反発で1590kgの車体が速度5.7m/sで移動するため,反発による運動エネルギーを算出すると25kJとなる。この総和は148kJであり,初期に持っていた運動エネルギーの145kJとほぼ一致している。このことから計測結果が妥当であると考えられる。Impact Force Sensor G×Weight200(c) Characteristic of Block EFig. 11 Shape and Characteristic ofAE-MDB Honeycomb Barrier (2)(2)ロードパスと目標荷重本衝突試験での衝突時の運動エネルギーを台車質量と速度から算出すると145kJとなる。このエネルギーは車体とハニカムバリアの潰れによって吸収されるため,台車に取り付けた荷重センサでは,車体とハニカムバリアの潰れ荷重を計測することとなる。この試験で使用した車体では,この潰れ荷重の目標を200kNとし,Fig. 12にロードパスの荷重目標を示す。車体が受ける荷重をフロントドアとリアドアに均等に分散させるロードパスコンセプトで開発し,この目標荷重を共に100kNとしている。Barrier200kN100kN100kNFrontDoorRearDoorB PillarFig. 12 Load Path TargetHingePillarRoofSideSideSillC PillarLoad (kN)―171―1501005000 20 40 60 80 100Time (ms)Fig. 13 Overall Load②各ブロックの計測荷重の考察Fig. 14に各ブロックの計測荷重を示す。またFig.15にハニカムバリア中央断面のテスト前後の変形状況を示す。同図上部はブロックB,下部はブロックEを示している。2つの図より,ブロックEの最大荷重は48kNであり,変形量は約200㎜であることが分かる。この荷重と変形量の関係は前述したFig. 11(c)に示される圧縮特性と良く一致しており,荷重センサの計測値が潰れ特性を計測できていることが分かる。Load (kN)Load (kN)60402000 50 100Time (ms)D604020A00 50 100Time (ms)Load (kN)Load (kN)60402000 50 100Time (ms)E604020B00 50 100Time (ms)Load (kN)Load (kN)60402000 50 100Time (ms)F604020Fig. 14 Load of Each BlockC00 50 100Time (ms)