ブックタイトルマツダ技報 2013 No.31

ページ
190/228

このページは マツダ技報 2013 No.31 の電子ブックに掲載されている190ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

マツダ技報 2013 No.31

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

マツダ技報 2013 No.31

No.31(2013)マツダ技報その結果をFig. 10に示す。図中の破線は実測値:計算値=1:1となる線であり,これに近づくほど精度が良いことを表している。熱収縮を考慮することで,精度を大幅に改善できることを確認できた。また,クリープ変形は熱収縮にはあまり影響しないことが分かった。Calculation value (mm)210-1-2consider creep-3and shrink1:1 Curve consider creeponly-4-4 -3 -2 -1 0 1 2Experimental value (mm)Fig.10 Comparison of Heat Shrinkage betweenCalculation and Experiment方向定義に関しては,厳密には金型設計に基づく樹脂流動解析結果をそのまま構造解析モデルに導入することが望ましいが,今回は射出成形の際,溶けた樹脂は注入ゲート位置から放射状に拡散する方向に流れるものと考えて,ゲート位置に円筒座標系を定義し,その半径方向をMD方向に,円周方向をTD方向に割り当てた。Fig. 12からFig. 14にはC車における本解析で得られた温度ごとの変形状態を示す。Table 1 Test Condition and Heat ShrinkageVehicleLocationofEvaluation(mm)Evaluation by Actual TestsTest Condistions①4.7RT---> 90℃--->RTA②3.8Unit Test③5.5B①1.5RT---> 70℃--->RT,Unit Test①3.7RT--->100℃--->RTC②3.9 Unit Test③3.8④2.9①2.5RT---> 70℃--->RTD②1.5Vehicle Test③2.5RT:Room Temperature4.実部品での精度検証4.1実部品での精度評価続いて前章で開発した手法を実部品に適用し精度検証を行った。対象部品としては熱収縮が時に観察される大型内装部品であるリフトゲートトリムロアとした。A車からD車までの4車種11か所について,Fig. 11に示すような,トリム上の計測点間左右方向長さを,初期の室温時(L0)と室温から高温にした後室温に戻した時点(L1)で比較し,その差(L0-L1)を熱収縮量として比較した。Table 1にはA車からD車の各テスト条件および計測された熱収縮量(L0-L1)を示す。Fig. 12 Initial State at Room TemperatureLocation①Location②Fig. 13 State at the Maximum TemperatureLocation③Fig. 11 Heat Shrink Evaluation of Vehicle-A解析評価において温度はトリム全体で一様分布と仮定し,3章結果に基づき,線膨張係数は異方性まで考慮しクリープは考慮していない。線膨張係数の異方性Fig. 14 Final State at Room Temperature―183―