ブックタイトルマツダ技報 2013 No.31
- ページ
- 196/228
このページは マツダ技報 2013 No.31 の電子ブックに掲載されている196ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは マツダ技報 2013 No.31 の電子ブックに掲載されている196ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
マツダ技報 2013 No.31
No.31(2013)マツダ技報Fig. 3 Bumpers of Mazda CX-5 (8)(Upper: Front, Lower: Rear)Fig. 4 Dismantlement Test 1 of Rear Bumper ofMazda Familia (Remove Trunk Mat)4.リユース,リマニファクチャリング適合設計本稿においてリユースとは,廃車部品をそのまま再利用することである。また,リマニファクチャリングとは,部品を補修・修理をして再利用することであり,リビルディングといわれることもある。エンジン,トランスミッション,スタータ,ボンネット,ドアなどさまざまな廃車部品が自動車解体事業者などによってリユース,リマニファクチャリングが行われている(9)。リユース,リマニファクチャリングに適合する設計とは,当該部品の解体作業を考慮することである。ロルフシュタインヒルパー(2000)は,解体作業を容易にするための設計チェックリストを示した。このチェックリストには部品の接合の位置,取り外し方法,アクセスなど7項目を,3レベル(理想的,許容できる,対策が必要)で評価するようになっている。また,リユース,リマニファクチャリングを考慮した設計が,製品の組み立て作業の効率化に役に立つことが頻繁にあり,組み立て作業時間が5分短縮されると解体作業時間では10分の短縮が見込まれるとしている(9)。金城産業(株)の協力のもとアクセラの前モデルであるファミリアのリヤバンパの解体実験を行ったのがFig. 4~6である。ファミリアのリヤバンパ解体には,トランクルーム内に締結してあるリヤバンパ固定ボルトを脱着する必要がある。そのためには,まずトランクルーム内のマットを除き,次にエンドプレートのトリムを外し,その上でボルトを脱着する作業が必要である。これは,ロルフシュタインヒルパー(2000)のチェックリスト“接合の位置”において見えない,カバーがかかっている,隠れているので対策が必要と評価されるものである。そこで,2代目アクセラのリヤバンパは,トランクルーム内からのバンパ締結を止め,全て車両の外側からの締結としている。これにより,リヤバンパ解体のための作業時間が改善され,リユース,リマニファクチャリングが容易化される。Fig. 5 Dismantlement Test 2 of Rear Bumper of MazdaFamilia (Remove Endplate Trim)Fig. 6 Dismantlement Test 3 of Rear Bumper of MazdaFamilia (Removed Fastening Bolts)5.リサイクル容易設計リサイクルとは,製品化したものを再資源化し,新たな製品の原料として利用することである。1992年にマツダでは「リサイクル設計ガイドライン」を制定し,リサイクルしやすい材料/構造を推進している。これは,解体しやすい構造,リサイクルしやすい材料,分別の容易化,再生材の利用からなっている。対象部品はバンパ,インストルメントパネルを含む樹脂部品,その他である。このうちバンパについて述べる。(1)解体しやすい構造マテリアルリサイクルのために車体からバンパを取―189―