ブックタイトルマツダ技報 2013 No.31

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マツダ技報 2013 No.31

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マツダ技報 2013 No.31

マツダ技報No.31(2013)3.軽量化3.1ウェルドボンドの適用拡大ウェルドボンドの適用については,CX-5・アテンザで適用していた部位に加え,ダッシュロアとアッパ接合部,リヤヘッダ部へ適用を拡大し,部材の結合部の強化を図った。これにより,新たな部材を追加することなくロードノイズ低減と剛性を向上させた(Fig. 7)。Fig. 7 Weld Bonded Area(2)ホットスタンプの採用新型アクセラでは,優れた側面衝突性能と軽量化を両立するため,一部のモデルに対しBピラーレインフォースメントにホットスタンプを適用した。ホットスタンプのスポット溶接部は,熱影響部(HAZ :Heat Affected Zone)が軟化することが一般的に知られており,フランジ部がスポット溶接されたハット部材の曲げ試験では,HAZ軟化部に応力集中しクラックが発生する事例(2)も報告されている。Bピラーレインフォースメントの設計では,側面衝突時におけるフランジ部のスポット溶接部の応力緩和を目的として, Bピラー下部の断面形状の適正化を行った(Fig. 9)。その結果,980MPaハイテン材を用いた構造に対し,一部のレインフォースメントが廃止でき,2kgの軽量化を実現した(Fig. 10)。3.2ハイテン材,ホットスタンプ使用による軽量化(1)ハイテン鋼板材(高張力鋼板材)車体剛性から必要な板厚を定め,その上で衝突性能から,エネルギー吸収させたい部位と,変形させたくない部位を見極めて高張力鋼板(引張強度が440MPa以上の鋼板)を適用した。高張力鋼板適用率(質量比)は現行モデル50%に対し60%に拡大させた。中でも衝突への寄与が高いサイドシルレインフォースメントを590MPaから980MPa,フロントピラーレインフォースメント,ルーフレールレインフォースメント,#3クロスメンバを590MPaから780MPaにグレードを上げ衝突性能を向上させた(Fig. 8)。Before deformationInitialInitialImprovedImprovedAfter deformation (10msec)InitialInitialImprovedImprovedCurrent ModelNew Model5HB(US)4% 0% 4%Hot Stamp5HB(US)6% 3%9%Hot StampFig. 9 Hot stamp B-Pillar Analysis Results50%23%19%980MPa780MPa590MPa390/440MPaその他40%15%27%980MPa780MPa590MPa390/440MPaその他High tensile steel StructureHot stamp Structure4SD(US)4SD(US)4% 0% 4%Hot Stamp2%6%9%Hot Stamp49%23%20%980MPa780MPa590MPa390/440MPa40%15%28%980MPa780MPa590MPa390/440MPaその他その他Fig. 10 B-Pillar AppearanceFig. 8 High-Tensile Steel Usage Rate―16―