ブックタイトルマツダ技報 2013 No.31
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マツダ技報 2013 No.31
マツダ技報No.31(2013)するフィードバックは残しながら,予期しにくい不快な振動と騒音を低減することで上質な乗り心地と静粛性を目指した。3.達成手段3.1構造と特徴新型アクセラでは,フロントにマクファーソンストラット式サスペンションを,リヤにE型マルチリンク式サスペンションを採用した(Fig. 1,2)。CX-5/アテンザと基本構造を同じとしながら全幅,車高,タイヤサイズなどの車両諸元の違いに適合させた。具体的には,全幅要件に適合させるためにアームやリンクの長さを変更し,最適なジオメトリ変化とするためハードポイントの変更を行った。また,各構成部品は使用する材料の材質・板厚を最適化することで軽量化を行った。ステアリングは,ECUとステアリングモータを一体とした機電一体型のコラムアシスト式電動パワーステアリングを採用し,軽量化を実現した。また,モータの多極化により滑らかさを向上させた。3.2軽快感新型アクセラは,SKYACTIV-シャシーが実現したダイナミクス性能を継承しながら,ヨーレイトゲインを増加させることで,セグメントをリードする「軽快感」を実現した。ヨーレイトゲインは次式で示され,その増加手段はスタビリティファクタの最適化とステアリングのトータルギアレシオの高速化である。? ? ????1??? ? ? ??K ? ??????? ?????? 2??? ??? V :車速L :ホイールベースK :スタビリティファクタε:ステアリングギアレシオm :車両の質量Kf :フロント等価コーナリングパワーKr :リヤ等価コーナリングパワー新型アクセラは,車両全体で軽量化に取り組んだ結果,ロール/ヨー慣性モーメントを小さくすることができた。その上でフロントとリヤの最適なバランスとする等価コーナリングパワーを引き出すことでスタビリティファクタを最適化した。等価コーナリングパワーは,フロントとリヤサスペンションのコンプライアンスステア量とロールステア量で調整した。現行モデルに対し新型アクセラは,フロント及びリヤサスペンション共に,必要なステア変化量に対しロールステア分を減少させ,横力コンプライアンスステア分を増加させた(Fig. 3)。Roll SteerCompliance SteerFig. 1 Front Suspension and SteeringToe-In→Toe-In→0FrontRear0FrontRearNew AxelaCurrent AxelaFig. 3 Roll Steer and Compliance Steer ComparisonFig. 2 Rear Suspensionこの変更により後輪のコーナリングパワーを大幅に増加させ安定性を高め,前輪のコーナリングパワーは必要十分な量とすることでスタビリティファクタを最適化した(Fig. 4)。―20―