ブックタイトルマツダ技報 2013 No.31

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マツダ技報 2013 No.31

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マツダ技報 2013 No.31

No.31(2013)マツダ技報簡単に制御対象モデルを入れ替え可能とし,効率的な検証を実現した。なお,C言語から高速MILSに組み込む作業も全て自動化を図っている。(2)高速MILS環境のGUI高速MILS-GUIにはリアルタイムのグラフ表示と数値表示機能を備え(Fig. 7),手動操作用のステアリングスイッチ各種とシフレバー,ブレーキ,アクセルなどを備えている(Fig. 8)。Fig. 5 Automatic Static Verification System4.2高速MILS環境(1)高速MILS環境の概要高速MILS環境とは,制御モデルとMATLAB/Simulinkを含む他のモデリングツールで作成した制御対象モデル全てをC言語化し,これを実行体となるDLL(Dynamic Link Library)へ変換した,「制御モデルの動作を確認する」ための,机上検証システムである。MATLAB/Simulinkや他のモデリングツールは,モデルを開発しやすい反面,C言語などのプログラミング言語に対して実行速度が遅くなる。これはモデリングツール上で作成,完結された「MILS環境」も同様であり,大規模で複雑なモデルになれば,より顕著に現れてくる。そこで,この問題を解決するために,計算速度の改善が期待できるC言語化を選択した(Fig.6)。Fig. 7 Graph and Numeric Display of High SpeedMILSFig. 8 Driver Operation Panel of High Speed MILSFig. 6 Framework of High Speed MILS高速MILS環境の構成は,Fig. 6に示すように,エンジンやトランスミッションなどの制御対象モデルをユニット単位ごとにC言語化後,それぞれ別個体のDLLファイルとしている。そして,このDLLファイルを切り替えることで,検証の要求や詳細度に応じて(3)制御モデルの組み込み制御モデルのC言語化は,MATLAB/ Simulinkのオートコード機能を活用している。ただし,制御モデルは全ての機能を含めると規模が非常に大きく,C言語化するだけで膨大な時間が必要となる。そのため,複数の技術者によって効率良く並行開発を進めるには,モデル編集から高速MILSに組み込むまでの作業時間を改善する必要がある。そこで制御モデルに限っては,制御モデルの構造(Fig. 2)を活用することで,一定単位のユニット(機―51―