ブックタイトルマツダ技報 2013 No.31

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マツダ技報 2013 No.31

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マツダ技報 2013 No.31

マツダ技報No.31(2013)Crankshaft bearingOthersCrankshaftbearing pass83.5%Fig. 9 Major Transfer Pass and Contribution Ratio inPower Trainまた,Fig. 10に,エンジンからドライバ耳位置に至る伝達経路の寄与率を示す。主に車室内に近いエンジン排気系側を音源として,約75%はダッシュパネル下部及び,フロントコンソール(シフト部)を含むフロアからの伝達寄与が大きいことがわかった。OtherSKYACTIV-Dは開発の初期段階で,これらの重要機能のうち,前項で述べた燃焼特性のコントロールに加えて,伝達経路に対し影響度の高いクランクシャフト軸受部振動特性,車室内への伝達特性に着目し対応を行うことで効率的にノック音を低減することができた。4.3クランクシャフトの振動伝達低減ノック音コントロールの重要機能であるエンジン本体の伝達特性を改善するため,試作エンジンを用いてピストン,コンロッド,クランクシャフトなどの主運動系部品ならびにシリンダブロック周りの動特性を加振計測により把握することで,これらの特性とノック音とに高い相関があることがわかった(Fig. 12)。Inertance level (dB)Connecting rodMain bearing capTransferfunctionCrankshaftKnocking noiseUnder panelarea pass73.9%SPL (dB)Frequency (Hz)Fig. 12 Relation between Transfer Function and KnockingFig. 10 Major Transfer Pass and Contribution Ratioin Vehicleこれら燃焼室からエンジンの各部品,そして車両に至るDEノック音の主要伝達経路に基づき,各重点機能及びその制御因子の抽出を行った(Fig. 11)。ExcitingFunctionalcharacteristicsCylinder pressurelevelControl factorsROHRSKYACTIV-Dでは,クランクシャフトの振動モードと伝達特性に注力して改善検討を行った。対象として着目したのはクランクシャフト後端近傍に曲げが発生する振動モードである(Fig. 13)。CAEでウェブ部やカウンターウェイト形状の最適化を行い,またDMF(Dual Mass Flywheel)のプライマリ質量変更を行うことで対象モードの再配置を行っている。Measurement dataCAEControl ofknockingnoiseVibretion transferAirbone transferVibration ofcrankshaft bearingVibration ofengineblock(Exhaust side)Noise level fromexhaust sideTransfercharacteristicsto driverResonantfrequency of pistonResonantfrequency ofconnecting rodResonantfrequency ofcrankshaftResonantfrequency ofengineblockSound insulationto transfer passこれによりクランクシャフトの振動伝達特性をFig. 14のように変化させ,Fig. 15に示すようにエンジン本体から放射されるノック音を低減した(4) Fig. 13 Resonance Mode of Crankshaft。Fig. 11 Functional Characteristics and Control Factors―88―