ブックタイトルマツダ技報 2015 No.32
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マツダ技報 2015 No.32
マツダ技報No.32(2015)Fig. 17 Open FeelingFig. 18 Arm to Wheel4.2左右対称のコックピットドライバーの脚に正対するペダルレイアウトの設計思想と統一感を持たせ,コックピットに一本の軸を通すことを意識した。ドライバーの真正面に小さな円形エアバッグがあることで,軸を感じるステアリングホイールにし,その向こうに垂直ゼロ指針の精緻な三連メーターを配置し,丸型空調ルーバーを左右対称に,かつ同じ角度でドライバーへ向けて配置した。この中心軸は,座面からシートバックへと中央を縦に貫くステッチのラインにも一致し,まるでドライバーの背骨のように一直線につながっている。この視覚的なノイズが少ないタイトなコックピットに包まれ,ドライバーは正確な運転操作に集中できるよう配慮した(Fig. 19)。デザインを採り入れ,クルマの挙動を正しく感じられるようにした。フロントウインドシールド位置の後退により,ダッシュボードの前後寸法が短くなったため,ボリュームが増した印象にならないよう,全体をスリムにし,前後方向に抜けよい翼断面型の薄い形状にした。これは特に助手席の開放感や足元の広々感に寄与しており,運転席から見ても軽くシンプルなLWSらしいデザインである。また低く抑えたダッシュボードには,メーターセットや7インチセンターディスプレイを適切な位置にレイアウトした。センターディスプレイは,アクセラとデミオでも採用しているもので,前方視界を全く遮らない高さに配置し,突出感の少ないデザインにした(Fig. 20)。視認性を高めた三連メーターセットには,大型のタコメーターをセンターに置き,垂直ゼロ指針で心地よい緊張感を強調した。ドライバーが操作するデバイスは,すべてピュアな美しさを備えた機能的な形状にし,手に触れた感触や操作感にも,スポーツカーならではのテイストが感じとれるデザインにした。そして,ドライバーがステアリングホイールを握り,球形のシフトノブに手をかけ,一つ一つの感触を楽しみながら自然に手を伸ばす位置に,エンジンスタートボタンを配置した。クルマの始動を,「エンジンに火を入れる感覚」のスポーツカーらしい儀式として,ドライバーに堪能してほしいという想いを込めた(Fig. 21)。また,ハイグレード車のダッシュボードロアーパネルには,ドアトリムセンター部と揃えた,ステッチ入りのソフト素材を使用し,品質感を高めると同時に,タイトな室内での心地良さを演出した。Fig. 20 Instrument PanelFig. 19 Cockpit4.3インストルメントパネルデザインドライバーを中心に据え,前後方向の軸を通したコックピットとは対照的に,運転席以外のエリアでは水平基調のFig. 21 Detail-104-