ブックタイトルマツダ技報 2015 No.32
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マツダ技報 2015 No.32
マツダ技報No.32(2015)特集:新型ロードスター18新型ロードスターのパッケージングPackage of New Roadster中村幸雄*1*2望月政徳*3甲原靖裕Yukio NakamuraMasanori MochizukiYasuhiro Kohara十亀克維*4*5大野晃史松山寛尚*6Katsumasa SogameAkifumi OhnoHirohisa Matsuyama要約ロードスターは,人とクルマが心を通い合わせて思いのままに駆ける「人馬一体」の走りを軸に,このクルマを通じて過ごす充実した時間によって生まれるさまざまな楽しみ「Lots of Fun」を四半世紀にわたって追求してきた,FRライトウエイトオープンスポーツである。4代目となる新型ロードスターのパッケージ開発に当たり,人がクルマを楽しむ感覚の進化として掲げた「手の内・意のまま感」,「軽快感」,「開放感」を極めるというを3つの「感」をテーマに取り組み,人中心のコクピット,車両サイズのコンパクト化による軽量化と運動性能の進化,気持ちの良いオープン走行のための造り込みの3つを実現した。また,このクルマを楽しみ続けていただくために,日常ユースでの実用性にも着目し,市場でニーズの高い積載物の収納や使い勝手の良さを織り込んだ収納性を具現化した。SummaryThe new Mazda Roadster is a lightweight open-top FR sports car, through the development of whichMazda has pursued“Lots of Fun”that comes from quality time spent with a car over the last quartercentury, with the focus placed on“Jinba-Ittai”, oneness between the driver and the car, and faithfulresponse to the driver’s will.In developing the package of the fourth model of Mazda Roadster, we put a great effort into achievingthe three evolved forms of“sensations”for driving pleasure: faithful response to driver’s will, crispy andlively motion, and a sense of openness. By so doing we realized a human-centric cockpit, reduced weightand advanced kinematic performance through downsizing, and craftsmanship that offers pleasant opendriving. To continue to deliver fun-to-drive moments to the users, we also focused attention onpracticality for daily use to provide ease of use along with a large luggage storage capacity with highmarket needs.1.はじめに1989年のデビュー以降,ロードスターは“だれもがクルマの運転を楽しめる”というクルマ創りの理想にチャレンジし続け,25年の長きにわたり世界中で熱狂的なファンを創出してきた。その中心にある「人馬一体」の思想は,いまやマツダ車に共通する考え方にまで深化した。4代目となる新型ロードスターでは,今一度,ロードスターの原点に立ち返り,人がクルマを楽しむ感覚をより純粋に研ぎ澄ませるために,「感」を極めるという開発目標を掲げ,以下の3つのテーマに取り組んだ。①乗った瞬間からクルマが手の内にあり,自在に操る楽しさに期待が膨らむ「手の内・意のまま感」②楽しさ,気持ちの良さが連成し,心まで軽やかになる「軽快感」③五感を通じて心から解き放たれる「開放感」この「感」の進化に向け,クルマとしての性能進化はもとより,人を中心に考えたパッケージングの進化に取り組んだ。本稿ではこの新型ロードスターのパッケージング進化について紹介する。*1商品企画部*2~6企画設計部Product Planning Dept.Architecture Design Dept.-108-