ブックタイトルマツダ技報 2015 No.32

ページ
119/306

このページは マツダ技報 2015 No.32 の電子ブックに掲載されている119ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

マツダ技報 2015 No.32

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

マツダ技報 2015 No.32

マツダ技報No.32(2015)ライニング角を前モデルから2度拡大し,長身のお客様も好みのドライビングポジションが取れる9mmの頭上スペースのフレキシビリティを拡大した(Fig. 4)。また,スポーツカーのように着座位置の低いクルマは,ステアリング下のレッグスペースがハンドル操作,及び乗降時に重要になる。新型ロードスターではステアリングホイールの小径化,ステアリングチルト量の拡大によってレッグスペースを最大で12mm拡大した(Fig. 5)。これにより,ワイディング走行時のコーナ進行先の状況を認知しやすくした(Fig. 8)。Reduce Hood Height by 28mmIncrease of Seat Slider Angle by 4degreesFig. 6 Improvement of Front Down VisionExpand Flexibility of 9mmHead Space for Taller DriverFig. 4 Expansion of Seat Reclining AngleReduce 2mm Radiusof Steering WheelIncrease Steering Tilt UpQuantity by 10mmExpand 2 degreesExpand Leg Spaceby Max.12mmLeast Distance of Front Down Vision (m)131211109876Equal Range between Real Speedand Feeling SpeedNewPreviousModelModelAVehicleBVehicleCVehicleDVehicleEVehicleFVehicleFig. 7 Least Distance of Front Down VisionFig. 5 Expansion of Leg Space(4)視界「手の内・意のまま感」において自車の周囲の情報,車両感覚,車両挙動の認知のしやすさは重要な要素であり,そのキーは視界である。市街地の狭い道や郊外のワインディングでも自在な運転を可能にする視界を目指し,特に前方視界の拡大に注力した。①前方視界の上下見開き角の拡大前モデルに対して乗員を20mm下方配置しながら,ボンネット高を28mm低減することで前方下方視界を拡大するとともに,実速度と体感速度が一致しやすい前方路面の最短明視距離を実現した。加えて,前モデルからフロントヘッダ部を77mm後方化するとともにヘッダ部の断面を縮小することで前方上方視界も拡大し,前方視界の上下の見開き角を5.5度拡大した。また,女性のような小柄な乗員に対しては,軽量化の視点からシートリフタを採用せず,シートのスライド角を4度拡大することで,前モデルのシートリフタ最上段と同等の前方下方視界を確保した(Fig. 6,7,8)。②前方視界の左右見開き角の拡大前述の乗員の内側配置と合わせて,前モデルからAピラーを57mm後方化することにより,前方視界の左右の見開き角を4.7度拡大した。Expand Top&Bottom ViewField by 5.5 degreesFig. 8 Expansion of Front Vision Field③フロントフェンダ形状の造り込みデザイナと協力してフロントフェンダに稜線の通ったエッジ形状を織り込むことで,運転操作に対する車両のローリング,ヨーイング,ピッチングの車両挙動の認知性を向上させた(Fig. 9)。YawingMotionExpand Left&Right ViewField by 4.7 degreesPitchingMotionFig. 9 Fender Forming to Recognize Vehicle Motion-110-