ブックタイトルマツダ技報 2015 No.32
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マツダ技報 2015 No.32
No.32(2015)マツダ技報3.2「軽快感」を具現化するコンパクト化ライトウエイトスポーツならではの軽快なドライビングフィールである「軽快感」の一番のキーは,いかに車を軽くするかである。新型ロードスターでは,前モデルに対して100kgを超える軽量化目標を達成した。この実現に向け,パッケージングでは,車両サイズのコンパクト化に取り組み,軽量化に貢献するとともに,運動性能諸元の進化を実現した。(1)車両サイズのコンパクト化車両サイズのコンパクト化については,乗員の居住空間は前モデル並みを確保しながら以下に取り組み,前モデルから105mm全長を短縮し,歴代モデル最短の全長を実現した(Fig. 10,Table 1)。ShortenFront Over Hang:45mmShortenOver All Height:10mmShortenRear Over Hang:40mm②ホイールベース短縮前述のペダルスペース確保に向けて,前モデルからフロントホイールセンタを35mm前方化しながら,リヤホイールセンタを55mm前方化することで,ホイールベースを20mm短縮した。リヤホイールセンタの前方化は,軽量化とタイヤからの横入力に対して強固な剛性の確保を両立するリヤサスペンションクロスメンバのV字型の左右メンバの採用と合わせて,フューエルタンク後部の容量確保を効率化することで実現した(Fig. 12)。New ModelPrevious ModelAADifferentialGearSec. A-AFuel TankRear Suspension Cross Member55mmShorten Wheel Base:20mmFig. 10 Change of Exterior DimensionBSec.B-BFuel TankDifferentialGearTable 1 Exterior Dimension of All Roadster in HistoryNew Model3rd.Model2nd.Model1st. ModelOver All Length(mm)3,9154,0203,9553,955Over All Width(mm)1,7351,7201,6801,675Over Oll Height(mm)1,2351,2451,2351,235Wheel Base(mm)2,3102,3302,2652,265①オーバハング短縮フロントオーバハング短縮に向け,フロントボデーのアッパパスと,フロントサスペンションクロスメンバに衝撃吸収用のエクステンションを設定したロアパスの上下2方向に分散するマルチロードパスを採用し,前面衝突のエネルギー吸収を効率化することで,前モデルから45mmのフロントオーバハング短縮を実現した。リヤオーバハングもリヤボデーとリヤサスペンションクロスメンバによる上下のアッパパスとロアパスの2方向に分散するマルチロードパス構造を採用し,後方からの衝撃を,リヤフレームとリヤサスペンションに分散して吸収させることで,後面衝突のエネルギー吸収を効率化し,前モデルから40mmのリヤオーバハング短縮を実現した(Fig. 11)。Front Upper Load PathFront Lower Load PathRear Lower Load PathRear Upper Load PathFig. 11 Front and Rear Multi Frame StructureBFig. 12 Forward Rear Wheel Center by 55mm(2)運動性能諸元の進化車両サイズのコンパクト化と合わせて,手足の延長のように操れる楽しさの追求として,運動性能諸元の進化に取り組み,ヨー慣性モーメントの低減と低重心化に注力した(Fig. 13)。Expand Distance between Gravity Center of Engine and Front Wheel Centerby 43mm(1.5L)and 22mm(2.0L)50% 50%Lower Engineby 13mmRear Suspension Cross MemberLower Driverby 20mmFig. 13 Package for Evolution of Dynamic Characteristic①ヨー慣性モーメント低減ヨー慣性モーメントの低減としては,アルミバンパレインの採用等,車両端部への軽量材料の採用に加え,重量物であるエンジンをいかに車両重心に近づけるかに注力し,前モデル比で11%のヨー慣性モーメントの低減を実現した。前述の乗員中心のペダルスペースの確保,SKYACTIV-Gの要である吸排気スペースの確保,そして軽量化の要であるハイマウントバックボーンフレームを中心とするボデ-111-