ブックタイトルマツダ技報 2015 No.32
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マツダ技報 2015 No.32
マツダ技報No.32(2015)れていないか,ぜい肉として板厚低減の余地がある部品が取り残されていないか,出図前最終確認としてMDOを実施した。この結果,追加での板厚低減(340g軽量化)とともに,車体トータルとして最軽量レベルを実現した(Fig. 17)。132 Parts primarily in under bodyat 1st MDO (below left side)54 Parts primarily in under bodyat 2nd MDO (below right side)Body weight [kg]LightPrevious model(3rd Roadster)JPN - B2nd Roadster1st RoadsterNew modelEU - AJPN - ABIC(Best in class) lineLargeVehicle plane area [m 2 ]Fig. 18 Body in White Weight Per Projected AreaFig. 17 MDO Application7.結果7.1車体剛性値大幅な軽量化と,効果的な構造変更により,ねじり剛性や前後サスペンショントップのダンパ支持剛性などの各剛性値は,質量比で従来モデルから向上した(Table 1)。Table 1 StiffnessPreviousModelNewModelTorsional Stiffness100%109%Front Damper Stiffness100%119%Rear Damper Stiffness100%117%7.2衝突安全性能現代の自動車開発においては,安全性要求の高まりによりモデルチェンジを重ねるたびに質量増加する傾向がある。新型ロードスターでは,ライトウエイトへ原点回帰すべく,マルチロードパス構造や材料置換,工法の見直しによって衝突時の車体変形を大幅に抑えた。結果として,質量を下げながら社内テストにおいて各国の安全アセスメントプログラム(NCAP)トップレベルの車体性能を実現した。また,バンパレインフォースメントなどのサービス性や生産効率化のためボルトアップ化した主要部品を含めたボデーストラクチャ質量でも3代目248kgより軽量の225kgを達成した。8.おわりに以上が新型ロードスターのボデーストラクチャの進化と特徴である。SKYACTIV-BODYのアプローチをオープンボデーに適用し,軽量化が商品価値に直結するロードスターにおいて,パフォーマンスを向上させながら歴代を上回る軽量ボデーを実現できた。今後も技術を磨き,より軽量でパフォーマンスの高いボデーの実現に向けて歩みを続けていく所存である。参考文献(1)木村隆之ほか:SKYACTIV-Body,マツダ技報,No.29,pp.61-67(2011)(2)木村隆之ほか:新型ロードスター軽量化ボデーストラクチャの開発,マツダ技報,No.24,pp.66-71(2006)■著者■7.3軽量化新型ロードスターはSKYACTIV-BODYの考え方を踏まえてFRとしての構造適正化を進めた結果,従来車を上回る剛性感や衝突安全性を実現しながら,アルミ材を使用していないホワイトボデー単位の質量で3代目217kg,2代目230kg,初代211kgより軽量の197kgを達成した(Fig.18)。木村隆之阪井克倫山内一樹丸山賢司四柳泰希岡沢恭久-144-