ブックタイトルマツダ技報 2015 No.32
- ページ
- 154/306
このページは マツダ技報 2015 No.32 の電子ブックに掲載されている154ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは マツダ技報 2015 No.32 の電子ブックに掲載されている154ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
マツダ技報 2015 No.32
No.32(2015)マツダ技報特集:新型ロードスター25新型ロードスターのアルミニウム適用拡大による軽量化(ボデーシェル領域)Light Weight Development by Using Aluminumfor New Roadster(Body Shell)内堀佳*1 *2 *3橋本学池田敬Kei Uchibori Manabu Hashimoto Kei Ikeda山内一樹*4Kazuki Yamauchi要約新型ロードスターは過去の歴代モデルが構築したライトウエイトスポーツカーというジャンルを引き継ぎ,「人馬一体」感の進化を,軽量化を一つのキーとして目指した商品である。今回,ボデーシェル領域では前モデルからの更なる軽量化を,材料置換(鉄からアルミニウム)を一つの手段として用い実現した。またアルミニウムは軽量化効果が大きい反面,一般的な自動車用鋼板と比較し剛性,強度が低下する特徴がある。アルミニウム適用拡大の考え方と併せ,断面形状,構造に工夫を加えることで「人馬一体」感を高める高剛性ボデーシェルの獲得と,社会的ニーズの強い衝突安全性能を高いレベルで実現した手段を中心に紹介する。SummaryNew Roadster is a product which is taken over light weight sports constructed by past models andaimed to improve“Jinba-Ittai”performance by reducing body weight. This time, body weight reduction isaccomplished by using aluminum instead of steel. Aluminum has a great deal of light weight effect, butstiffness and strength is lower than steel for automobiles. This paper outlines development activities forimproving“Jinba-Ittai”performance and high crash safety by designing cross-section shapes andstructures.1.はじめに1989年に登場した初代ロードスターは,当時ではほぼ壊滅的であったオープン2シータ,ライトウエイトスポーツというジャンルを,軽量ボデーを一つの武器とし,自動車を操る楽しさを世界中に広め,再定義したモデルである。その後,社会的に高まる衝突安全性能の要求に合わせ,同ジャンルの競合他車の車両重量は増加の一途をたどったが,ロードスターは操る楽しさ=「人馬一体」感は失わず進化し続けた。今回の新型ロードスターはライトウエイトスポーツの原点に立ち戻るべく,高い社会ニーズに十分に応えながらも,前モデルから更なる軽量化を目標とし開発した。本稿ではボデーシェル領域へのアルミニウムの適用拡大の考え方,構造上の工夫,達成手段などを中心に紹介する。Front Fender2.アルミニウム適用拡大の考え方新型ロードスターではボデーシェル領域で前モデル比23.0kgの軽量化,そのうち材料置換(鉄→アルミニウム)による軽量化は12.1kgを占める(Fig. 1)。これを実現したアルミニウム適用拡大の考え方について述べる。Seat Back Bar Rear BumperTunnel MemberReinforcementBulkhead PanelService Hole CoverFront Bumper ReinforcementFig. 1 Applied Parts of Aluminum*1~4ボデー開発部Body development Div.-145-