ブックタイトルマツダ技報 2015 No.32

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マツダ技報 2015 No.32

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概要

マツダ技報 2015 No.32

マツダ技報No.32(2015)4.4乗り心地(1)実現手段新型ロードスターでは,ネット材のばね定数の調整と,スラブウレタンの厚みや密度を最適化することで,振動減衰性を向上させた。(2)達成性能荒れたコンクリート路面などの路面入力を再現したモードで,標準体格のパネラーが着座した時の,シートバックとクッションの振動伝達率を示す(Fig. 7,8)。縦軸の振動伝達率は,乗員着座状態でのシート座面上のPSD(Power spectral density)を,シート取付け部付近のフロアのPSDで割った値を示す。シートバック,クッションとも振動入力が低減し,乗り心地が向上した。TransmissibilityNew RoadsterPrevious Roadsterシート比で10%の軽量化と最大で30mmの薄型化を実現し,軽量・薄型化と高性能を両立させることができた。今後も,お客様に今まで以上に人馬一体感を楽しんでいただけるよう,更なるシート快適性向上に努めていく。参考文献(1)Reed,M.P. et al.:Design and Development of theASPECT Manikin, SAE paper, 9901963(1999)(2)N. Michida et al.:A Study of Drivers’FatigueMechanisms during Long Hour Driving, SAE paper,2001-01-0381(2001)(3)N. Michida et al.:Seat Lumbar Support Evaluationwith ASPECT Manikin, SAE paper,2005-01-1007(2005)(4)H. Okiyama et al.:Seat Lateral Support Evaluationwith SAE Manikin, SAE paper,2005-01-1006(2005)■著者■Frequency(Hz)Fig. 7 Fore-and-aft Vibration on Backrest SurfaceNew RoadsterPrevious Roadster元吉菜緒子竹内良敬TransmissibilityFrequency(Hz)Fig. 8 Vertical Vibration on Cushion Surface5.おわりに以上,新型ロードスターのネットシート性能について報告した。新構造である同シートの開発により,ホールド性や乗り心地といったシート快適性を向上させることができた。データ上は上述のとおりだが,モックアップ段階から試作車段階まで,幾度も社内外のパネリストの協力を得て評価を繰り返した。特に,コンパクトな空間レイアウトにおけるポイントはドライビングポジションとの共創であり,実走評価による検証を行いつつ改良を加えた。更に,従来-166-