ブックタイトルマツダ技報 2015 No.32

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マツダ技報 2015 No.32

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概要

マツダ技報 2015 No.32

No.32(2015)マツダ技報死亡事故のうち,歩行者事故は全体の約35%を占めており,特に夜間においてその死亡事故率が高くなる傾向にある(Fig. 1)。ALHは,ドライバの認知によって事故を未然に防ぐことを目的とし,グレアフリー(防眩)ハイビーム,ワイド配光ロービーム,ハイウェイモードの3機能を使って,走行環境に応じて配光を可変にすることで,視認性を向上させている。次項で各機能を紹介する。また,ヘッドランプの光源はすべてLEDとし,省電力かつ高輝度を実現している(Fig. 2)。100%90%80%70%60%50%40%30%20%10%0%Fatal Injury Serious Injury Minor InjuryFig. 1 Pedestrian Accident Analysis (1)Forward Sensing CameraLINNightCANALH Control UnitNightLED PackageFig. 3 Glare Free High Beam ModulePartial dimmingFig. 4 System Perform Example2.2ワイド配光ロービーム市街地等での低速走行中に,ロービームを側方(前方から60度)へ照射する機能。これにより交差点横断中の歩行者など車両近傍の視認性を向上させることができる。また,高速走行中は減光し,ドライバへの煩わしさを軽減している(Fig. 5)。HEAD LAMPIrradiation range expansionto right and leftLED Wide Distribute Low BeamLED Glare Free High BeamFig. 5 Wide Distribute Low BeamLED Low BeamFig. 2 System Architecture2.1グレアフリー(防眩)ハイビーム前方車に眩惑を与えずにハイビームでの走行を可能にする機能。フォワード・センシング・カメラ(FSC)で前方車両の位置を検出し,その情報に基づき,左右のハイビームを可変する。ハイビームは片側4つのエリア(Fig.3)を独立で点消灯制御でき,Fig. 4に示すように前方車の位置のハイビームだけを消灯することで,前方車に眩惑を与えることなく,周囲をハイビームで照射することができる。これにより路肩の歩行者や遠方の路面の視認性を向上させることができる。2.3ハイウェイモード高速走行中(95km/h以上)に車速に応じてヘッドランプの光軸を上下させる機能。これによりヘッドランプの光をより遠方まで照射し,遠方の路面や障害物等の視認性を向上させることができる(Fig. 6)。0.34°down0.57°down(Normally)Fig. 6 Activation of Highway Mode-217-