ブックタイトルマツダ技報 2015 No.32

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マツダ技報 2015 No.32

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概要

マツダ技報 2015 No.32

No.32(2015)マツダ技報次のように考える。駆動力とスリップ率が線形関係にある領域を使うことを前提に,式(5)を変形すると以下のようになる。換されているとすると,式(1)の関係からこのΔTdを求めることができる。まず,角加速度はと求めることができるので,ここで一定で加速している時は車体加加速度をゼロとみなす。式(12)の右辺第一項を無視し,加速度をAと置き,として,目標車輪加速度を求める。次に車輪加速度のフィードバックゲインの与え方を考える。まず式(13)に式(10)を代入するとと書ける。添え字1は非線形領域上にいる状態を表す。以上をまとめると,以下の式のようにモータへの指令トルクを決めることができる。となる。現在発生している車輪加速度をAt0としたとき,次式のように目標車輪加速度との差分から変形でき,スリップ率を暗示的に持たせながら駆動トルク増分を車輪加速度の差分を使って表すことができる。ここで, Trealはモータ電流から算出されるモータが実際に発生しているトルク,Treqはインバータに要求するモ一方,非線形領域は次のように考える。一定加速状態で目標スリップ率を超えたとき,目標スリップ率に応じた実駆動力と目標駆動力の乖離に応じて慣性力が上昇したと考えることができる。この時の剰余トルクは次のように表現できる。ータトルクである。式(20)は移動平均を示しており,Trealやyの添え字kは離散時間上のステップを表している。nは任意の自然数で,kdが十分収束するように設定する。式(20)から式(23)にフィードフォワード項を加えたものをブロック線図で表したものがFig. 8となる。この時,APはアクセルペダルポジションを表し,ΔTFFはフィードフォワードから算出されるトルク増分,ΔTFRはフィードバックから算出されるトルク増分,sのブロックは微分演算を表している。関数F(x)はスリップ率xを入力した時に真の駆動力Fを返す関数である。この剰余トルクは駆動系の慣性力に変4.3フィードフォワード制御EVが内燃機関車に対して優位な点としてアクセルペダルの踏み込に対する加速の反応の良さがしばしば取り上げFig. 8 Block Diagram of Driving Force Controller-231-