ブックタイトルマツダ技報 2015 No.32
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マツダ技報 2015 No.32
No.32(2015)マツダ技報場面のトラクションをコントロールする手段としてもスリップ率制御は有効であった。以上から,スリップ率をコントロールし,さまざまな路面で利点の多い駆動力制御を開発することができた。参考文献Fig. 11 Result of Frozen Road Test(1)苅込ほか:新開発EV向けの高応答加速度制御,自動車技術会学術講演会前刷集No.55-11,pp.5-8(2011)(2)藤本ほか:安全性/快適性/航続距離向上のための前後輪独立駆動電気自動車の制御,自動車技術会学術講演会前刷集,No.10-12,pp.5-8(2012)(3)藤本ほか:電気自動車におけるスリップ率制御に基づく駆動力制御法,自動車技術会学術講演会前刷集,No.3-11,pp.11-14(2011)(4)藤本ほか:可変駆動ユニットシステムを有する電気自動車の開発と制御,2013年自動車技術会春季学術講演会前刷集,No8-13,pp. 17-20(2013)(5)佐藤ほか:デミオEVの電子式巻線切り替えモータドライブの開発,マツダ技報,No.30 , pp.120-124(2012)(6)前田ほか:左右独立可能な電気自動車の運動制御,2013年自動車技術会春季学術講演会前刷集,No30-13,pp.11-14(2013)(7)吉村ほか:インホイールモータを搭載した電気自動車の駆動トルク制御法,電気学会論文誌D,Vol.131-D,No.5,pp.721-728(2011)■著者■Fig. 12 Result of Snowy Steep Slope Test6.結論本研究では,1ディファレンシャルギア,1モータを持つ電気自動車の構成でスリップ率に基づく駆動力制御の実装において,駆動系共振を回避しながら制御速度を上げるために,ドライビングスティフネスを使ったシングルループの制御法を開発した。そして,本制御を実装した車両を寒冷地試験場に持ち込み,試験を行うことで以下の知見を得た。・圧雪路で強い加速を行い,タイヤがスリップするような条件では,スリップ率制御を行うことで高い加速度を維持しながら加速することができる。・アイスバーンのようなすぐに滑るような路面でスリップ率制御を行うと,微小すべり領域までスリップ率を落とすことができるので,車体の安定感が増す。・滑りやすい登坂路のような駆動力が落ちてほしくない髙野毅藤本博志延本秀寿岡﨑俊実-233-