ブックタイトルマツダ技報 2015 No.32
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マツダ技報 2015 No.32
マツダ技報No.32(2015)次に,工程能力を検証した。評価部位は,遮蔽性能が低いウェルド部とした。しきい値は,電波遮蔽性能20dBを下限とし,無検査が可能とされるCpl≧1.67を目標とした。CF2wt%と4wt%における工程能力を評価した結果,4wt%であれば十分な工程能力を得られることが確認できた(Fig. 10)。Table 3 Material Properties of Developed ElectromagneticShielding CoverItem Unit DevelopedMaterialCF Contentwt%4Electromagnetic Shielding EffectdB40Elastic Modulus (80℃)GPa1.85.おわりにCF強化樹脂を用い,射出成形時に繊維を長く残しながら分散性を高める樹脂複合技術を開発した。これにより,樹脂内部にCFの導電ネットワークを効率的に形成させ,少量の添加で十分な電波遮蔽効果を発現させることができた。そして,従来の金属部品を樹脂化することにより,軽量化30%と低コスト化を実現し,量産車に適用した。Fig. 10 Process Capacity of Developed ElectromagneticShielding Cover4.2部品性能不要電波の低減効果をCAEで評価したところ,電波遮蔽カバーにより大幅に電波漏れが抑えられ,路面等への反射が低減することを確認した(Fig. 11)。また,部品でも全ての目標物性を満足することを確認し(Table 3),部品単体での剛性,耐熱試験や,実際の車両に搭載し走行耐久試験などの信頼性評価を行った結果,全ての基準を満足することを確認した。参考文献(1)信時ほか:後側方障害物警報システムの開発,マツダ技報,No.26,pp.124-130(2008)(2)大迫ほか:金属/エポキシ樹脂界面の接着に関する分子論的研究,高分子論文集, Vol.68 , No.2 , pp.72-80(2011)■著者■宮本嗣久稲田貴裕遠藤靖之久常晃裕鶴長真里絵Fig. 11 Effect of Electromagnetic Shielding Cover-256-