ブックタイトルマツダ技報 2015 No.32

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マツダ技報 2015 No.32

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マツダ技報 2015 No.32

No.32(2015)マツダ技報3.2アンダーカット処理機能の評価技術自動車のバンパの外周は,車両構造と締結するために内方向にアンダーカット(折り返し)がある“つぼ”のような構造である。従来のバンパ金型構造はこのアンダーカットを処理するために大型の突き出しブロックと傾斜コアをセットで用いることが多く,Fig. 3のように突き出しながら傾斜コアを金型内側へ動作する複雑な金型構造となっていた。この複雑な構造を簡略化する手法として,バンパの素材である樹脂の材料特性を利用して,バンパを外側へ曲げてアンダーカットを処理する,外まくり構造が従来より知られてきた。しかし,バンパの剛性やまくり量によっては弾性領域を超えてバンパが変形し,ひずみを生じさせることがあり,外まくり構造採用の大きな障害となっていた(Fig. 4)。それをバンパ構造設計の初期段階で発見し,デザインや構造に影響を与えずに行う手法を検討するため,定量的な判断指標が必要である。Fig. 4 Behavior of“MAKURI”Block3.3バンパの突き出し機能の評価技術金型へ注入された樹脂は,冷えて固まる際に収縮して金型へ張り付くため,Fig. 5に示す突き出しブロックによって強制的に離型させる必要がある。突き出しブロックは成形完了後に突き出し変形などの不具合を発生させないために,バンパの張り付き力に対してバランス良く配置する必要がある。通常は突き出しブロックの配置を金型設計者の経験やカンに依存しており,不具合防止のため過剰に配置してしまう傾向があるため,その定量的な判断指標が必要である。FShrinkFEjector BlockFig. 3 Behavior of Angular BlockFrictionFig. 5 Behavior of Ejector Block-259-