ブックタイトルマツダ技報 2015 No.32
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マツダ技報 2015 No.32
No.32(2015)マツダ技報Torque [Nm]BSFC [g/kWh]450400350300250200150100SKYACTIV-D 1.5SKYACTIV-D 2.25010002000300040005000Engine speed [rpm]Acceleration [G]BSFC [g/kWh]Fig. 4 Torque and Power Performance3 rd gear 30km/h to Acc100%SKYACTIV-D 2.2(C/Dcar)SKYACTIV-D 1.5(B car)0 1 2 3 4 5Time [sec.]40Fig. 5 Acceleration PerformanceSKYACTIV-D 2.2SKYACTIV-D 1.51601401201000 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600BMEP [kPa]40SKYACTIV-D 1.5SKYACTIV-D 2.28060402002000rpm2000rpm050100150200Torque [Nm]Fig. 6 Fuel Consumption CharacteristicsPower [kW]3.2燃費性能と排気性能1.5Lは,Fig. 6に示すように平均有効圧[kPa]に対する燃費率において2.2Lと同様の乗用車用ディーゼルトップレベルの値を達成した。また,NOx触媒なしで国内ポスト新長期規制およびEURO6規制へ適合するクリーン排気性能についても2.2Lから1.5Lへ踏襲している。4.ブレークスルー技術SKYACTIV-D燃焼コンセプトを踏襲するために小排気量&コンパクト化に伴う制約の悪化を克服し,加えて熱効率を支配する各制御因子の状態の更なる改善を狙って,以下のブレークスルー技術を新たに開発した。4.1超低圧縮比燃焼の継承と機械抵抗の更なる低減SKYACTIV-D燃焼コンセプトの要が超低圧縮比である。しかしながら小排気量では無負荷運転条件での燃料噴射量の減少,小ボア燃焼室での壁面と燃料の干渉などにより,燃料の自己着火性が低下する。この対策のためFig. 7に示すように技術構成と機能配分を見直した。近接少量多段噴射によるリッチ混合気形成機能(2)は踏襲しつつ,可変ジオメトリーターボチャージャ(以下VGターボチャージャ)のノズルベーンを一般的な使用域よりも絞り込む精密制御を行い,無負荷域での過給効果と内部EGR増量を得た。これにより2.2Lでは内部EGR増量のために採用していた切替式排気二度開きシステム(Intake Stroke EGR usingDouble Exhaust Valve Actuation system ,以下IDEVA) (1),(2)の機能統合を図った。更に吸気バルブタイミングの変更および圧縮比を14.8とすることで,1.5Lと2.2Lで等価の自己着火性を確保した。最小限の圧縮比上昇に留めることでSKYACTIV-D燃焼コンセプトの特徴である最高燃焼圧13.5MPaの低Pmax燃焼を踏襲し,更にピストンリング,動弁系等の構造系摺動部をトライボロジ上最適な形状に見直した結果,Fig. 8に示すように1.5Lは2.2Lをしのぐ摩擦平均有効圧力を達成した。Fig. 7 Comparison of Technologies for Fuel Auto-ignitabilityFig. 8 Comparison of Mechanical Resistance-23-